国語のチカラ ~「読み、書き、表現」アップの鉄則~

「読書」と「対話」で我が子の語彙力を磨く

2022.04.13

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南雲 ゆりか
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うちの子は語彙(ごい)力が足りないように思いますが、日々できることがあれば教えてください。また、辞書は紙、電子辞書、辞書アプリ、どれを使わせるのがいいですか?

まず、語彙力についてお話ししましょう。語彙力は、「読解力」「表現力」の土台となりますが、一朝一夕で養えるものではなく、日々の積み重ねが大きく影響します。

私の塾では小学3年生の2月から講座が始まりますが、この時点ですでに語彙力に差が見られます。授業前などのわずかな時間も惜しんで本に没頭しているような子は、やはりたくさんの言葉を知っています。また、自分よりも言語経験の豊かな人(親や兄、姉など)と日常的にたくさんおしゃべりしている子も語彙が豊富であることが多いです。

家庭で毎日できる語彙力アップの取り組みとして、「読書」と「対話」は二つの大きな柱といえるでしょう。

「読書」 実力より「格上」の本を読む

低学年からの学習の一環として、子どもの実力より少し格上の本、つまり中学年以上を対象とした本を読むことを日課にしましょう。一緒に音読したり、読み聞かせたりしても構いません。少しレベルの高い本を読むことで新しい言葉に出合えます。

言葉の意味がわからない場合は、「自分で調べなさい」と指示するのではなく、すぐに教えてください。自分で辞書を引く練習も必要ですが、知りたいと思ったその瞬間を逃さないことも大事です。

「対話」 難しめの言葉で子どもと話す

子どもと話すときでも、大人同士の会話で使うような表現を交えるようにしましょう。中学入試を意識するなら、次のように「慣用句」「ことわざ」「四字熟語」「和語」などを積極的に使ってください。

「読書」と「対話」で我が子の語彙力を磨く

子どもたちは特に「慣用句」や「和語」を苦手とする傾向があります。親がたくさん使ってみせることで、子どもも自然と吸収していきます。

また、親子で何かに感動したときなど、「すごい」ですませるのではなく、「月がこうこうと輝いているよ」「選手たちのひたむきな姿は胸を打つね」のように表現してみてください。作文力にもつながります。

このように具体的な場面や文脈の中で、使い方や意味とともに言葉を知ることができれば、子どももその言葉を使えるようになります。

「語句と出合える本」や「教材」で楽しむ

さらにもっと多くの言葉と出合う機会を作りたい場合は、「語句と出合える本」や「教材」を活用してお子さんと一緒に楽しむ手もあります。

低学年なら、いきなりドリル演習をするよりも、言葉への興味を喚起するような本でいろいろな表現に親しむことをおすすめします。見た目が楽しいものがよいでしょう。

そのうえで、子どもの好みに合うような語句教材を1、2冊用意してみてください。学習漫画のようなものでも構いません。

ただ、語句のドリル教材は味気ない演習になりがちなのか、なかなか進まないという話もよく聞きます。本人任せにせず、親が用例を補足するなどして肉付けをしてあげると楽しく進められると思います。

辞書は机の上にスタンバイを

さて、二つ目の質問、辞書についてです。学校の授業でも辞書の引き方を学びますし、紙の国語辞典は用意した方がよいでしょう。小学生向けの辞書は、イラストや学習に役立つコラムも充実しており、パラパラとめくるだけでも、多くの情報を目にすることができます。書店で実際に手に取ってみて、好みのものを選んでください。購入したらケースから出して、すぐに開けるように机の上にスタンバイさせておきましょう。

ただ、小学生向けの国語辞典に掲載されている語句は限られています。4年生になったら、中学生向けの辞書を買い足しましょう。電子辞書を購入するなら、このタイミングがよいと思います。英和、和英など、複数の辞書が搭載されているものを選べば、先々にわたって便利に使えますね。

この時点での辞書選びのポイントは、子どもが読んで理解できるかどうかです。子どもの理解力に合ったものなら、紙の辞書でも辞書アプリでも問題ありません。

漢和辞典については、小学生用のものを1冊用意すれば十分です。常用漢字や人名用漢字まで載っていますから、長く使えます。

漢和辞典は引く機会が少なくなりがちですが、新しい漢字を学ぶときにぜひ活用してください。読みや成り立ちはもちろん、筆順なども載っているので、優秀な参考書といえます。掲載されている熟語にも目を通しておけば語彙力アップにもつながりますね。

「読書」と「対話」で我が子の語彙力を磨く

①は、シリーズ化されています。イラストがユニークで、大人が読んでもおもしろく、はっとするような言葉と出合えます。和語をたくさん知るのに最適です。

②は、低学年がことわざに出合うのにぴったり。インパクトのある写真がふんだんに使われており、ことわざの世界が生き生きとイメージできます。

③は、共立女子中学高校の先生が監修しています。例文の穴埋めをする形で慣用句、四字熟語、外来語なども学べるようになっています。

④は、大人向けの辞書よりも説明がわかりやすく、小学生にも使いやすい辞書です。小学生の辞書よりも少し小ぶりで、扱いやすいです。

今回から、小学校低学年の保護者から寄せられるお悩みに答えていきます。

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