学習と健康・成長

不登校の小中学生が対象のネットスクール「クラスジャパン学園」 新しい学びの形とは

2022.05.16

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小林 香織
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不登校の小中学生を対象にしたネットスクール「クラスジャパン小中学園」。オンラインで学べる動画授業や部活動などを提供し、生徒の学習状況をレポートで可視化。それを学校に共有することで約8割の生徒が出席扱いになり、約5割が学校に復帰するといいます。同学園の代表・中島 武さんにネットスクールで得られる学びや変化を聞きました。(写真はネットスクールで学習する生徒の様子=クラスジャパン小中学園提供)

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話を聞いた人

中島 武さん

クラスジャパン小中学園 代表

(なかじま たけし)複数の通信制高校運営・設立に関わり、オンライン声優スクール設立を経て、2014年より「ネットの高校・N高等学校」の設立準備段階から発起人として参画、設立メンバーとなる。その後、小中学校との直接連携によるネットスクール「クラスジャパン小中学園」を開校し、不登校小中学生の新しい自立型の学びのカタチを推進している。

教科書に沿った5教科の映像授業に部活動も

ーークラスジャパン小中学園(以下、クラスジャパン)では、どのような学びを提供していますか?

文部科学省の方針に沿った、不登校の生徒向けの学習を提供しています。メインは、小中学校の教科書に沿った5教科(国語・算数/数学・理科・社会・英語)の映像授業です。学校の授業のように先生が板書しながら講義する形式とアニメーション形式があり、生徒の希望に沿って受講できます。

その他に、プログラミングの映像授業、不定期の部活動、月1回のホームルーム、月2回の体験活動も提供しています。部活動はゲーム、プログラミング、声優、歌などがあり、各分野でプロとして活躍する講師が指導します。体験活動は世界40ヵ国に在住するガイドによる現地ツアーなどがあり、生徒はオンライン上で疑似体験ができます。

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ホームルームで絵本作家が絵本の読み聞かせをしている様子。ホームルームや部活動などは任意で、延べ半数の生徒が参加するそう

ーーオンラインで教科指導を担当する先生のほかに、生徒とやり取りする「ネットの先生」もいるそうですね。

はい、担任として生徒1人につき専任の「ネットの先生」が付きます。この先生は生徒が学習しやすい環境、および、学校に戻りやすい状況をつくる伴走者のような存在です。生徒と一緒に学習計画を決めるほか、日々のチャットのやり取りを通して、生徒のモチベーション維持や不安解消に努めます。学習に関することだけでなく、生徒の好きなものや将来の夢など、幅広いトピックについて話します。

ーー受講生は、どのように勉強に取り組んでいますか?

学習時間や学習ツールは生徒によってバラバラですが、好きな教科、分野に集中して取り組む生徒が多いです。というのも、私たちがもっとも大事にしているのが、生徒が好きな学びを見つけることだから。5教科をまんべんなく勉強するのではなく、まずは好きなこと、興味があることにフォーカスする学習スタイルを推奨しています。

理解が深まってくると生徒は自信を持つようになり、自然と苦手なことに挑戦する子も出てきます。5教科ではなく、プログラミング学習や部活動に集中して学習しても問題ありません。好きなものが見つからない場合は、一通りやってみて「一番やりやすかったもの」にフォーカスするといいですね。

部活動やホームルームでは、他の生徒との交流も盛んに行われています。直接会話をすることに苦手意識を持つ生徒が多いことから、チャット上のコミュニケーションが盛り上がる傾向がありますね。

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