コロナ時代の「留学」

「ニセコ英語留学」コロナ禍で需要拡大 海外生活さながらの体験も

2022.05.16

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小林 香織
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ニセコの中心地・倶知安町山田では、外国人が経営する企業が密集し、レストランやカフェの店員はほとんどが外国人。まるで外国のような雰囲気だそうです。そんな倶知安町山田で、通年の英語留学を提供している唯一の語学学校が「ニセコインターナショナルアカデミー」です。コロナ禍により海外留学が難しい現在、同校では留学者数が約3倍に増加しているのだそう。同校のヘンリー・J・ガスリー校長と留学経験者である高校2年生の波場琉希さんに、「ニセコ英語留学」の特徴を聞きました。(写真はニセコ留学中の食事の様子=ニセコインターナショナルアカデミー提供)

Takeshi_nakajima

話を聞いた人

ヘンリー・J・ガスリーさん

ニセコインターナショナルアカデミー 校長/シニア英語インストラクター

ニュージーランド オタゴ大学 ツーリズム学科卒業。英語教育資格 Advanced TEFL(Teach English as a Foreign Language)保持者。2015年にニセコインターナショナルアカデミー(ニセコ留学)を共同創業、校長を務める。その他、資産管理・不動産管理業務の経験を持つ。

全員がネイティブ講師、近隣住民は8割が外国人

2000年初頭、世界最高品質の粉雪と北海道の食文化に魅了された外国人実業家による、ニセコ(※)への不動産投資がスタート。同時にウィンタースポーツ愛好家の外国人観光客、移住者が増加し、ニセコは外国人観光客であふれるリゾート地として知られるようになりました。

※ここでのニセコは、ニセコスキー場とその近辺の地域を指す。

ニセコで唯一、通年留学を提供している語学学校「ニセコインターナショナルアカデミー」で校長を務めるヘンリーさんは、日本にいながら外国で過ごすかのような体験ができることが、コロナ禍でニセコ留学の需要が増している1つの理由だと話します。

「私たちの学校がある倶知安町(くっちゃんちょう)山田は、外国人が経営する企業が集まるニセコの中心地です。10人中約8人が外国人という環境で、レストランやカフェの店員、顧客も外国人ばかり。そのため、英語で注文し、外国風のメニューを食べるといった経験が日常的にできます」(ヘンリーさん)

ニセコ留学_1
講師と一緒に周辺のレストランやカフェに行くことも多いそう

加えて、講師が全員、英語のネイティブスピーカー、もしくは帰国子女であること(ニセコインターナショナルアカデミーの場合)、海外留学と比較して治安が良いこと、食事面で困らないこと、自然が豊かな環境などもニセコ留学が選ばれやすい理由だそうです。

「私たちの学校の講師は、主にアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド出身で、英語講師の資格だけでなく、英語を使って働いた経験を持つ人が多くいます。これは、将来に生きる英語力を養うには、実践的な英語を学ぶべきだという私たちの持論があるためです」(ヘンリーさん)

グループレッスン、個人レッスンといった学習のほか、外国人講師と一緒にスキーやスノーボード、スケート、ハイキング、日帰り旅行、カフェなどに行くアクティビティも盛んです。費用はアクティビティ費や滞在費も含めて4週間で27〜43万円ほどで、コースにより異なります(食事代は含まない)。

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コロナ禍でのグループレッスンの様子

コロナ禍以前は、海外留学からの帰国後に「英語力を落としたくない」という目的でニセコ留学する人が多かったそうです。しかし、外国に行きづらくなったために、海外留学の代わりにニセコ留学を選ぶ人が増え、需要が拡大。約10名だった収容人数の上限を約30名に引き上げたそうです。しかし、ヘンリーさんは「海外留学とニセコ留学は別物として考えてほしい」と話します。

「海外かニセコか、ではなく、ニセコ留学は海外留学の前準備として利用するのが理想的だと思っています。やはり海外留学でしか体験できないことはあります。しかし、英語力が未熟な状態で海外留学をすると、治安や食べ物など表面上の文化の違いしか感じられません。ベースとなる英語力を身に付けてから海外留学すると、宗教観や現地の人々の考え方の違いなど、より深い部分のカルチャーショックがあるはずです。海外留学で、ぜひそれを実感してほしいですね」(ヘンリーさん)

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