学習と健康・成長

気になる子どもの猫背、第一印象にも悪影響 改善のために保護者ができること

2022.05.25

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佐々木 正孝
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猫背が増えている現代、「姿勢を正しくする」能力が求められる

――近年の子どもは、なぜ姿勢が悪くなってしまうのでしょうか。考えられる背景について教えてください。

私たちは生活時間の大半を「下を向いて過ごす」ようになりました。大人であればデスクワークや事務作業、料理や掃除といった家事。それに、パソコン、タブレット、スマートフォンといった各種のデバイスです。特に中学生以上はスマホを手放せなくなっていますし、小学生以下の子どもはポータブルゲームに夢中になっています。背中が丸まりっぱなしになるのも無理はありません。

――子どもの姿勢を注意する保護者も多いと思うのですが、それでもなぜ改善しないのでしょうか?

猫背は心身に悪影響を及ぼし、他人からのネガティブな評価にもつながってしまう――こうした「猫背のデメリット」は保護者、教員など大人が昔から言い続けてきたことで、子どもを含めて誰もが分かっているでしょう。しかし、「いい姿勢でいましょう」と言っても、「それは分かっているよ」といった反応が返ってくるはずです。

私は大学で「姿勢と健康」という講義を20年以上に渡って担当していますが、「子どもの頃から姿勢を注意されてきた」という学生は圧倒的に多い。しかし、保護者などの周りからの指摘で正しい姿勢を身につけられた学生はほぼいません。

私は、正しい姿勢を取るのは「スキル」だと考えています。よく自転車に乗ることに例えますが、正しい姿勢は最初からできるわけではありません。正しい姿勢を知り、意識してトレーニングをしなければ会得できないのです。

第一、指摘する大人自身もきちんとした姿勢ができているでしょうか? 私は「椅子での正しい座り方」を啓蒙していますが、正しく座れている人は、大人であっても少ないのです。多くの人が正しくない座り方をしており、その結果、心身のコンディションを損ねてしまっているケースが少なくありません。保護者自身も一緒に考え、取り組んでいくべきことだと思います。

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