学習と健康・成長

気になる子どもの猫背、第一印象にも悪影響 改善のために保護者ができること

2022.05.25

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佐々木 正孝
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「正しい姿勢」について、保護者も一緒になって考えよう

――「猫背」を改善する方法について教えてください。

猫背を治すためには「座った時の姿勢」が大切です。立っている時はモデルのようにスッとしていても、座った途端に猫背になってしまう人は少なくありません。逆に、ピンと背筋を正して座っている人が立ち上がると背中が丸まっていた、ということはないでしょう。つまり、座った時にきちんとした姿勢ができていれば、猫背は解消されると言えるのです。

――座った時も「背筋をまっすぐ、ピンと伸ばす」ということですね。

背骨を横から見ると、まっすぐ、ピンとした一直線ではありません。背骨は小さな骨が積み重なって構成されていて、ゆるやかなS字型のカーブを描いています。これが「生理的湾曲」と言われるもの。歩く際の衝撃を分散し、体をバランス良く支えていくという働きがあります。ポイントは、この自然なカーブを座った時もそのまま再現することです。

猫背_1
S字カーブのような形(生理的湾曲)をしている背骨のイメージ

私が「椅子の正座」と呼んでいる基本姿勢について説明しましょう。

●椅子の正座(基本姿勢)
①座った状態で腰の中心にある背骨を探り当て、その5mm程度横にある背筋を強めに押し、筋肉の柔らかさを感じる
②上を向いて、腰のカーブを保ったまま体を少し前に倒し、背筋が硬くなったことを感じる
③上を向いたまま頭を後ろに引いていき、背筋がふっと柔らかくなるポイントを探す(これが「生理的湾曲」が自然にできている状態)
④体の角度をそのままに、顔は正面に向け、手のひらを上にして脚の付け根に置く

この姿勢をキープするのは、体育会系の大学生でも最初は難しいもの。背中が丸まった方が楽だから苦痛を感じるのです。私が「自転車に乗るのと同じ」能力だと例えるのは、この点にあります。しかし、正しい姿勢は体に最も負担が少ない姿勢だということを意識して身につけてもらいたいと思います。

――トレーニングと同じように、反復して正しい姿勢を続けていくことで体が覚えていく。それが良い姿勢になり、猫背の解消につながっていくのですね。

まず1分間を目標にやってみましょう。それから、1分を3分に、5分に……と段階的に伸ばしていき、30分間キープできるようになるのが最終ゴールです。このトレーニングのいいところは、食事時間はもちろん、学習や趣味など、座っている時間をいつでもトレーニングに置き換えられることです。

先ほど言った通り、大人であっても正しい姿勢で座る人は1%もいません。自分ができないことを子どもに言っては説得力がありませんから、時間が取れるタイミングを見計らい、家族で「正しい姿勢」に向き合ってみてください。

この正しい座り姿勢ができるようになって初めて「姿勢が良くなった」「猫背が解消された」と言えます。座り姿勢の改善は、自ずと立ち姿勢の改善にもつながりますから、ぜひ親子で取り組んでみてください。

(編集:ゆきどっぐ+ノオト)

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