身近になるサイエンス

宇宙の謎の解明とハチの巣 共通するのは、あの「カタチ」! 周囲の長さをそろえて面積を比べてみよう

2022.06.03

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安原和貴
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ブラックホール。それは、あらゆるものを吸い込む天体のこと。光も例外ではなく、一度吸い込まれてしまったら、決して外に出ることができません。 2022年5月12日。国立天文台などの国際研究チームが、そのブラックホールの撮影に成功したと発表しました。今回で2度目の歴史的な快挙です。でも、考えてみてください。光も吸収されるブラックホールです。どうやって撮影できたのでしょうか。 宇宙はまだまだ未知のことだらけ。今回は、宇宙の謎を解明するための壮大な取り組みと身近な生物との意外なつながりについてお話しします。(写真は、鏡や日よけを展開したジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のイメージ=NASA提供)

ブラックホール、どうやって撮影できた?

ブラックホールの画像が初めて発表されたのは、ほんの3年前の2019年。日本はもちろん、世界中で話題になりました。

そもそもブラックホールとは、あらゆるものを吸い込む天体のこと。光も例外ではなく、一度吸い込まれてしまったら、決して外に出ることができません。そのため、ブラックホールは誰の目にも見ることはできず、見た目も真っ暗です。だからこそ「ブラック」ホールという名前なわけですね。

それではなぜ、撮影することができたのでしょうか。

実はブラックホール周辺にはガスが存在しており、そのガスから放出される電波を捉えていたのです。実際の写真を見たことがある人は、オレンジ色のぼやけたように見える部分がその電波です。つまり、周辺ガスの電波のおかげで、ブラックホールの輪郭が浮かび上がり、その中心にブラックホールがあることが画像で確かめられたのです。(朝日新聞記事

ちなみに19年に発表されたのは、M87という銀河に存在するブラックホールでした。M87。不思議な名前ですよね。この銀河、誰もが知る有名なテレビ番組と関わりがある銀河なのです。あらゆる世代の人たちが、子どもの頃に見るあのテレビ番組といえば……。

そう、銀河M87はウルトラマンの故郷とも言われているのです。ウルトラマンの故郷は「M78星雲・光の国」との設定ですが、当初は「M87星雲」だったのが、台本の誤植で数字が逆になったとされています。

最近の話題でいえば、映画「シン・ウルトラマン」の主題歌となっている米津玄師さんの曲名としてご存じの方も多いかもしれません。ウルトラマンゆかりのブラックホールが観測されたと聞くと、少し身近に感じませんか。

宇宙の謎をひもとこうという取り組みは、ブラックホールの研究だけではありません。昨年末、アメリカ航空宇宙局(NASA)からジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げられました。有名なハッブル宇宙望遠鏡の後継機。宇宙誕生直後に生まれた星や地球外生命体を観測するのに大きな期待が寄せられています。

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六角形の鏡18枚を組み合わせた直径6.5メートルのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主鏡=NASA提供

この望遠鏡、ユニークな愛称があります。その名も、「オリガミ望遠鏡」です。18枚の鏡が敷き詰められた望遠鏡は、鏡の直径6.5メートルと超巨大。そのままロケットに積むのは一苦労です。そのため、全体を小さく折りたたんでロケットに積み込みます。折りたたんで運ぶ望遠鏡、という意味合いで「オリガミ望遠鏡」と呼ばれているのです。

このオリガミ望遠鏡、面白いのが鏡の形。なんとすべて六角形なのです。「なぜ六角形?」と不思議に思いませんか。実は六角形という形、我々の身の回りに多く存在する構造だということをご存じでしょうか。不思議な六角形の世界。さあ、ここからが本日のハイライトです。

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