学習と健康・成長

『すばらしい人体』著者・山本健人さん「医学部志望は早めの準備を」

2022.07.21

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ゆきどっぐ
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中学受験を考える保護者の中には、「子どもには将来、医師を目指してほしい」と思う方もいるでしょう。『すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険』(ダイヤモンド社)の著者で、消化器外科専門の臨床医である山本健人さんは「医学部志望は早めに進路選択を」と語ります。今回は山本さん自身の受験体験や医学に興味を持ったきっかけ、モチベーション維持の方法について聞きました。

Takehito_Yamamoto

話を聞いた人

山本 健人さん

消化器外科専門医・医学博士

(やまもと・たけひと)2010年京都大学医学部卒業。博士(医学)。北野病院消化器外科/腫瘍研究部医員・研究員、京都大学医学部附属病院iACT研究員。大学在籍中は塾講師として医学部を目指す中高生に英語を教えていた経験も。「外科医けいゆう」の名で、ツイッター(@keiyou30)やブログで情報発信する。著書は『すばらしい人体』(ダイヤモンド社)、『医者が教える正しい病院のかかり方』(幻冬舎)など多数。

中学受験に不合格、浪人を経験して医学部合格

――『すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険』(ダイヤモンド社)は2022年3月の時点で8刷16万部発行されるほどの人気ぶりです。中学受験を考えるご家庭からも、感想が来るそうですね。

そうなんです。「読みやすくて、人体への関心が深まった」という感想をいただきました。難しくなりすぎないよう工夫して書いたので、うれしかったですね。

確かに、「将来、子どもには医師を目指してほしい」という保護者の方々にも楽しんでいただけると思います。そういう方々にこそ、医学という学問、医師という職業がいかに興味深いものかを知っていただきたいと考えています。

――山本さんご自身は、医学に対しての興味をいつから持っていたのですか?

小学生の頃から生き物が好きで、とくに人のからだのしくみに興味がありました。図鑑を読んだり、絵を描いたりして過ごしているうちに、1993年に放送された医療ドラマ『振り返れば奴がいる』で医師という職業に出会い、「人を救う職業なんだ」と漠然としたイメージを持つようになりました。私の両親は医療関係者ではなかったので、医師が白衣を着る様子にも魅力を感じましたね。

すばらしい人体_1

私は中学受験を経験したのですが、第一希望の学校には不合格。ほかの私立中学校には合格したけど、自宅から遠かったこともあり公立中学校に進学しました。

その後は、兵庫県立長田高等学校へ。公立高校の通学区域が決まっていたので、自分の住まいと成績に見合った学校ということで進学先を決めました。

進路として医学部を目指したのは高校2年生からです。受験生の頃は模試でもC判定までしか出ず、現役では京都大学医学部に不合格でしたが、一浪して何とか入学できました。

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