学習と健康・成長

不登校からの中学受験 不利になる? 保護者ができることは? 頑張りと無理、見極めるポイント

2022.08.01

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阿部 花恵
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行き渋りや不登校が続いている小学生が、さまざまな理由から中学受験を目指すケースを近年耳にするようになりました。不登校であることは中学受験において不利になるのか、受験時に保護者はどのような点に配慮すべきなのか? 不登校支援などを行うカウンセラーの羽根千裕さんにお聞きしました。

Tchihiro_Hane

話を聞いた人

羽根 千裕さん

公認心理師、産業カウンセラー

(はね・ちひろ)一般社団法人不登校支援センター東京支部長。高校での講師経験や、児童養護施設職員としての経験を活かし、不登校の問題解決への支援を行う。主な活動に、カウンセリング、コーチング、講演、学校でのメンタルヘルス授業など。

不登校からの中学受験、動機は?

――不登校の児童・生徒数は近年、増加傾向にあります。小学校には通えない、けれども中学受験を目指すというケースはあるのでしょうか。

はい。関東近郊、とくに首都圏では、不登校だけれども中学受験を目指すお子さんは珍しくありません。実際に今現在、私が支援している不登校状態の小学6年生も、中学受験に向けて勉強を頑張っている最中です。

なぜ不登校になったのかという原因は、ケース・バイ・ケースです。しかし、不登校から中学受験を目指す子どもたちと実際に話をしてみると、受験の動機は大きく2つに分けられると思っています。

1つは、「中学校からは頑張りたい」という気持ち。今の環境ではうまくいってないけれども、新しい場所で頑張りたい。だから少しでもよい環境を目指したい、というモチベーションです。世間的に評価が高い学校に進学することで、自信を取り戻したいという気持ちも根底にはあるかもしれません。

もう1つは、「受験をしないと取り残されてしまう」という不安です。クラスメートのほとんどが中学受験をする環境で自分だけが受験をしないと、取り残されたような気持ちになります。友達とは対等でありたい。だから、他の子もやるなら自分もやる、という心理で勉強を頑張る子も少なくありません。

――不登校であることが中学受験において、不利に働くことはあるのでしょうか。

内申書や出席日数が合否判定に影響するかは、学校によって異なります。そのため、不登校でも合格できるかは「学校による」というのが実情でしょう。ただ、実際に私が支援してきた不登校の児童でも合格できた子は複数いますので、志望する中学校がどのような方針かをまず調べておくことをおすすめします。

ちなみに、「学校には行かないのに塾には行く、これっていいのかな?」と心配するお子さんや保護者もいますが、子ども自身が「受験のために塾へ通いたい」と考えるのであれば、私は全く問題ないと思っています。

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