学習と健康・成長

「自分らしさって何?」悩むZ世代向けAIジャーナリングアプリの可能性

2022.07.27

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小林 香織
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「自分らしく生きたいけれど、自分らしさがわからない」。そんな課題を持つZ世代向けに開発されたAIジャーナリングアプリ「muute」(ミュート)。これは、日々の感情や思考を日記として記し、AIが分析するというもの。中高生向けの実証実験では、88%が「ミュートの利用により自己理解の向上につながった」と回答しました。同アプリの効果について、開発者であるミッドナイトブレックファスト株式会社の岡橋 惇さんに聞きました。(写真はミュートの利用イメージ=ミッドナイトブレックファスト提供)

Atsushi_Okahashi

話を聞いた人

岡橋 惇さん

ミッドナイトブレックファスト株式会社

(おかはし あつし)大学在学中にグローバルメディア企業でキャリアをスタート。卒業後は、ブランドコンサルティング会社にてロンドン/香港/東京を拠点に幅広い業種のクライアントプロジェクトを担当。外資系コンサルティングファームでの勤務を経て、2020年より現職。

SNSで複数の顔を使い分け。“本音”が置き去りに?

――ミュートを開発した背景には、Z世代特有の悩みがあったと伺いました。

弊社が実施したZ世代向けのリサーチでは、「自分らしく生きたいけれど、自分をよくわかっていない」という声が目立ちました。くわしく調べていくと、年齢が若いほどSNSで複数アカウントを持つ傾向があり、「さまざまな顔を使い分けていて、本当の自分がよくわからない」と。

SNSに自分の感情や思考をつづることはあっても、どうしても他人の目が気になってしまい、本当に自分が思っていることは書けないことが多い。他人の評価を気にして本音が言えないことに、疲れやストレスを感じている傾向も見えました。

また、近年は「多様化」「個の時代」といった価値観が浸透したために、親世代から「あなたらしく生きればいい」と言われることが増えている。子どもたちもそれに共感しつつ、「自分らしさってなんだろう」と悩んでしまうようです。

さらに、コロナ禍でメンタルヘルスケアの必要性が増したこともあり、2020年12月にミュートをリリースしました。国立成育医療研究センターが2020年11月~12月に実施した「コロナ×こどもアンケート」では、小学4年生以上の15~30%のこどもに中等度以上のうつ症状がありました。中学生、高校生と年齢が上がるほど、うつ症状のある子どもが増えていたんです。

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