学習と健康・成長

身近なようで不思議な「天気」、子どもの興味を伸ばす学びとは 気象予報士の太田絢子さんに聞く

2022.08.03

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ゆきどっぐ
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洗濯や服装選び、レジャーの計画に影響するなど、私たちの生活に密接する「天気」。いざ理科の授業で学び始めると、暗記に頼ってしまい、本当の面白さを逃しているように感じます。どうすれば、天気の不思議さに素直に驚き、親子で学んでいけるのか。気象予報士の太田絢子さんに伺いました。

Ayako_Ota

話を聞いた人

太田 絢子さん

気象予報士、防災士

(おおた・あやこ)中学生のころから気象に興味をもち、早稲田大学在学中に気象予報士試験に合格。卒業後は損害保険会社に就職したものの「自然災害が多発するなかで、災害の被害に遭う人をゼロにしたい」という思いを抱き、気象キャスターへ転身。2021年に第一子を出産。

気象に興味を持つことで、防災意識も育つ

――気象について学ぶと、どのようなことがわかるのでしょうか。

個人的には、気象について学ぶことで、日々の生活がより心豊かになると思います。例えば、桜の開花がいつもより早かったとき、気温などの影響があるのですが、それを知っていると「今年の冬は暖かかったんだな」など、季節を具体的に実感することができます。また、食卓に並ぶ食材も、その年によりますが、猛暑などを乗り越えてきたのだということが分かると、大切にいただこうという想いが強くなります。

このように生活に関わるあらゆるものが気象とつながっていると実感でき、旬の食材や美しい四季の風景などが、よりありがたく感じられるのではないでしょうか。

また、「天気予報」も、気象について学ぶとより詳しくわかる大事な情報のひとつ。気温などから体調に合わせて衣服を調整したり、夏であれば突然の雷雨や熱中症に、冬であれば大雪や乾燥に注意したりするなど、天気予報をより生活に役立てられるようになると思います。

最も大切なのは防災意識でしょう。災害と無縁のように感じてしまう人もいますが、そうではありません。実はここ10年で98%の市区町村で水害が起こっているのです。

過去に、どのくらいの降水量で土砂災害が起きたのか。どのくらいの積雪量で雪下ろしなどの事故が増えるのか。一度、自分の住んでいる地域の過去の災害で、どれくらいの雨が降ったのか、どれくらいの雪が降ったのか、お子さんと一緒に調べてみるといいと思います。そうすると、「1日で200mmの雨が降る」と天気予報を聞いた時に、警戒感を高めて、積極的に情報を取りに行くことができるようになるのではないでしょうか。

気象庁のウェブサイトでは、地域ごとの過去の降水量のランキングや、災害をもたらした気象事例を見ることができます。それに、図書館には災害についてまとめた資料がありますので、調べてみるのもいいですね。

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