一色清の「このニュースって何?」

台風14号が鹿児島に上陸 → 台風の基礎知識を身につけよう

2022.09.23

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真:鹿児島市の中心地にある鹿児島本港にも波が押し寄せた=9月18日午後1時29分)

台風とは

台風のニュースが多くなっています。9月18日には台風14号が非常に強い勢力を保ったまま鹿児島市付近に上陸しました。その後、九州や中国、四国など日本列島を暴風雨圏に巻き込み、北上しました。死者やたくさんのけが人が出たほか、建物などが壊れたり停電したりするなどの被害が出ました。夏から秋にかけて日本は台風の被害を受けることがたびたびあります。これから地球温暖化が進めば今よりもっと強い台風が発生するようになると言われています。わたしたちの暮らしをおびやかす台風ってどういうものか、基礎的な知識を身につけておきましょう。

まず、台風とは何かということです。気象庁によると、台風は北西太平洋または南シナ海に存在し、なおかつ10分間平均の最大風速が毎秒約17.2㍍以上の熱帯低気圧のことをいいます。

台風は英語でもtyphoon(タイフーン)といいます。同じような熱帯低気圧でもアメリカ周辺の海で発生するとハリケーン、インド洋や太平洋南部で発生するとサイクロンといいます。

日本では8~9月が台風シーズンです。気象庁によると、ここ30年の平均では1年間に約25個の台風が発生しています。多くは7~10月の発生です。中でも8月がもっとも多く、9月が次いで多くなっています。ただ、台風は冬にも発生します。2000年以降では1月に9個、2月に7個の台風が発生しています。

台風のもとは、海水が暖められてできる水蒸気です。それが空に上がって積乱雲になり、さらに多数まとまって巨大な空気の渦巻きとなります。それが台風です。台風の誕生には海水が暖められることが条件になるので、夏から秋にかけて発生することが多くなります。ただ、赤道に近いところでは冬でも気温が高いため、冬に台風が発生することがあるのです。

発生した台風がすべて日本にやってくるわけではありません。日本から300㌔以内に接近する台風は平均して年間約12個です。そのうち日本に上陸するのは約3個です。上陸という言葉は、台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合に使っています。沖縄には台風がよくやってきますが、沖縄本島の海岸に台風の中心が達しても、上陸という言葉は使いません。

日本に上陸する台風の数は9月がもっとも多くなります。台風がもっとも多く発生する8月ではありません。これは時期によって、台風の進路に影響を及ぼす太平洋高気圧や風の状況が違うためです。春の台風は緯度の低いところで発生し、西に向かって吹いている風に乗って、フィリピン方面に向かい消滅しますので、日本に接近しません。夏になると発生する場所の緯度が上がり、北上する台風が増えます。ただ、7~8月は太平洋高気圧の張り出しが強く、台風を流す上空の偏西風が弱いため、進路が不安定です。しかし、9月になると太平洋高気圧が弱まり、偏西風に流された台風が太平洋高気圧のふちを北東に進んでちょうど日本列島を直撃するコースをとることが多くなります。

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