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あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

2022.09.30

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「中学校に進学する前に、もっと学力を伸ばしたい!」。そう思ったとき、子どもは何から手をつければいいのでしょうか。「メシが食える大人」を育てることを理念として掲げる学習塾「花まる学習会」の高濱正伸代表と、国語科の仁木耕平先生、柿花尚吾先生、平沼純先生によると、その答えは「国語」だといいます。なぜ国語なのか。どのように学べばいいのか。「国語・ことばの力」をテーマに、「花まる学習会」ならではの授業の特徴をお伝えします。

高濱正伸さん

話を聞いた人

高濱正伸さん

花まるグループ代表

(たかはま・まさのぶ)1993年に学習塾「花まる学習会」、1995年に進学塾部門「スクールFC」を設立。教育や子育てに関する著書を多数出版。講演活動にも意欲的に取り組んでいる。

仁木耕平さん

仁木耕平さん

「スクールFC」教務部長

(にき・こうへい) 国語科責任者として、教材開発の統括を担う。小4~小6の国語科の授業と、難関校の中学受験対策講座を担当。

柿花尚吾さん

柿花尚吾さん

「スクールFC」南浦和校

(かきはな・しょうご) 小4~中3の国語科の授業を担当。「おもしろ例文で身につく! 15才までに覚えたい言葉2000」(永岡書店)を、高濱正伸代表とともに監修。

平沼純さん

平沼純さん

「スクールFC」用賀校

(ひらぬま・じゅん) 小4~中3の国語科の授業を担当。プロの作家になりきって作文を書く「作家の時間」など、読書を軸にした特別授業も人気。

算数・理科・社会の前に、まずは国語で「読解力」を身につける

――今回のテーマは、「国語・ことばの力」。花まる学習会では国語をどのような教科として捉えていますか?

高濱)あらゆる学びの土台となるのが、国語です。文章を正しく読む力がなければ、何を教えてもその子の中で上手く積み上がっていきません。子どもたちを「メシが食える大人」にすること、つまり、社会に出てから一人でやっていけるだけの「生きる力」がある大人に育てることが僕たちの役割だと考えているのですが、そのためにはまず「国語の壁」を乗り越える必要があります。

仁木)子どもは、たった二行の文章でも自分の見たいところしか見なかったり、勝手に意味を読み替えてしまったりするものなんですよね。文章の一つひとつに集中して、書かれている内容を正しく理解できるようになっておかないと、必ずいつか壁にぶつかってしまいます。

高濱)読解力がない子は圧倒的に多くて、保護者からもよく相談されるテーマです。子どもたちそれぞれが持っている力を引き出したいなら、算数よりも何よりも、まず取り組むべきは国語です。

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

――「国語・ことばの力」を伸ばすために、小学生のうちに身につけておきたいことは何でしょうか。

仁木)語彙を増やしておいた方がいいのは間違いないです。会話や文章の中でさまざまな表現に何度も出会ったり、読んだ本について先生や友達と話してみたり。そういったことを繰り返しながら、出会った言葉を一つひとつ自分のものにしていく作業はとても大切です。小4、小5までに語彙を増やしておくと、中学校や高校でもっともっと難しい文章を読む際に役立ちます。

親子で雑談するのもおすすめですね。例えば、読解でよく扱われる向田邦子の作品では、“昭和の頑固オヤジ”がふっと見せる家族への情愛が描かれているものがありますが、“昭和の頑固オヤジ”なんて今の子どもたちからすると、「この人はなぜ家族に迷惑ばかりかけているの?」という理解しがたい存在。でも、古いドラマを見ているときに、「お父さんお母さんが子どもの頃はね」などと話して、親の世代の経験や感情を子どもと共有していると、本で描かれている時代の見え方も変わってきます。

高濱)「家庭のことばの力」が与える影響は、とても大きいよね。今の雑談の話もそうだし、子どものちょっとした言い間違いでも、「これはこういう意味だよ」と教えてあげる家庭と、「まぁいいか」と聞き流してしまう家庭とでは、言葉の文化のレベルが違ってくる。普段親が使っている言葉が正確だと、それが子どもにも受け継がれて、語彙も豊かになっていきます。

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

平沼)「プールで泳げるようになるためには、先にプールに水を溜めなければいけない」と、私はよく子どもたちに話すのですが、水にあたるのが語彙や文型。話し言葉が豊かになれば、書き言葉も上達します。

柿花)本を一定量読んだ経験があるかないかは本人の書き言葉に影響するので、小学生のうちにたくさん読んでおくといいですね。

平沼)ただ、子どもは無理強いすると絶対にやりません。ですからもし親から子どもに読書を勧めるなら、自分の大好きな本を一緒に読むか、あるいは自分が夢中になって本を読んでいる姿を見せる方がいいと思います。

高濱)子どもは、楽しそうなことなら率先してやりたがるものだからね。

絶対に否定しない 子どもが安心して質問できる環境で成長を見守る

――花まる学習会では、どのようなやり方で子どもたちの「ことばの力」を伸ばしていますか?

柿花)子どもたちの「楽しい!」という気持ちを大切にしています。例えば、「私は」と「私が」の使い方について説明すると、みんな興味津々で聞いてくれるのですが、子どもたちって実は言葉についてしっかり考えるのが好きなんです。だから、考えるきっかけや道筋を上手く示せるように常に意識しています。

語彙を増やすという点では、知った単語を自分の言葉としてどんどん使ってみることを勧めています。もちろん最初は使い方が誤っていてもかまいません。「そのシチュエーションならこの言葉の方がいいかも。でも、その表現よく知っていたね」と認めてあげると、子どもたちも間違いを恐れずにどんどん発言してくれるようになります。

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

仁木)「質問してきたことを絶対に否定しない」。これは、私たちが子どもたちと接する上で最も大切にしていることです。いつでも、どんな質問でもちゃんと受け止めてもらえる安心感があれば、「もっと知りたい!」「もっと聞きたい!」という意欲もぐんぐん湧いてきますから。

それに、何でも質問してくれると、私たちもその子のわからないポイントを正確に把握できるんですよ。仮に、「散らかった机上を整頓する」という文章で「机上」の意味がわからない子がいた場合、私たちはこんな感じで質問を重ねていきます。「“机”を読んでみて?」「つくえ」「“上”は読める?」「うえ」「じゃあ、机上ってどういう意味だと思う?」「あ! 机の……上?」。

つまり、この子の「わからない」は、単に「机上」の意味がわからないのではなくて、「机上」という単語を見ても「机の上」という推論ができない状態だということ。となると、この子にまだないのは、わからない単語に出合ったときに意味を想像してみる習慣ですよね。このように、「わからない」を言語化して対話を重ね、フィードバックを続けていけば、その子は着実に伸びていきます。

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

――今のお話にあった、「言語化」「対話」「フィードバック」を実践する仕組みとして、花まる学習会では「青コメントノート」というものを活用しているそうですね。

平沼)私たちが「青コメ」と呼んでいるものですね。いわゆる掘り下げ、振り返り学習のことなんですけれども、問題を解いて私たちの解説も聞いた後に、どのクラスの子にも毎回、「その問いをどう考えたか」「なぜ間違えてしまったか」「どんな道筋で正答を導くべきだったか」を自分で言語化してノートに書いてもらっています。

仁木)塾の国語の授業といえば、大教室で全員同じ課題をやってその解説を聞くもの、というイメージがあるかもしれませんが、花まるグループでは私たち教師が「青コメ」のやりとりを通じて生徒一人ひとりが抱える課題を正確に把握し、個別に解決しています。

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

柿花)最初は拙かった誤答の理由に関する文章も、「青コメ」を続けるうちにだんだん具体的になっていくんですよ。自分の考えを頭の中にある通りに文章で伝えるのは、実はとっても難しい。「青コメ」は言語化する能力の向上にも繋がっていると感じています。

苦手と正面から向き合う子は、確実に伸びます。私の生徒で、夏休み中に偏差値を46から68まで上げた子がいたのですが、その子は授業がある日は毎回「青コメ」を一時間半くらいかけて書いては、私のところに持ってきていました。

平沼)子どもたちの多くは問題を解きっぱなしにしてしまうものなので、振り返り学習をするかしないかの差は大きいですよね。

高濱)どの教科においても、伸びる秘訣は「やりっぱなしにしない」に尽きるね。

柿花)国語は、自信をつけるのが特に難しい教科です。公式を覚えれば確実に解ける算数と違って、「この問題が解けたから次も似た感じの問題は解けるだろう」とは、なかなか思えない。だからこそ、「青コメ」の積み上げが「自分はこれだけやったんだ」という自分に対する信頼感や、国語への自信に繋がるようです。

他者と比べるのではなく、自分自身の成長に目を向けるように導く

あらゆる学びの土台となる「国語・ことばの力」を伸ばすカギは、「言語化」と「対話」の積み重ね

――中学受験を考えている子は、どのような心持ちで日々を過ごすとよいでしょうか。

高濱)受験という真剣勝負の場では、人と比べて傷ついて、「どうせ自分なんて」と落ち込んでしまうこともありますが、受験にしろ勉強にしろ、本来は他者と競うものではありません。自分がどうやったら伸びるかに集中して、できないことに向き合って乗り越えていくことに意味があります。

これを花まるグループでは「青コメ」を通じて実践しているわけですが、この経験で得られた「大丈夫、自分はちゃんとやれる」という実感は、人生を切り拓いていく上で大きな力になります。受験は、長い人生を幸せに生きるための力を身につける一つの機会だと捉えると、他者と比較して不幸になる無意味さに気づけるはずです。

仁木)高濱が花まる学習会を設立したときに打ち立てた、「メシの食える大人を育てる」、「生きる力を育む」という理念のもと、花まるグループの進学塾部門「スクールFC」では、その子にとっての幸せを追求する「幸せな受験」を目指しています。

ただ、受験の世界では絶えず偏差値や点数を突きつけられるので、他者と比較せず、自分自身の成長に集中するのは本当に難しい。それだけに、周りにいる大人が「今の時点での自分の力を最大限発揮できればいいんだよ」と言い続けてあげることがとても大切なんです。そのあたりのケアを家庭任せにしないというのは、私たち教師全員が常々気をつけているところなんですけれども。

平沼)心が揺れ動く時期は、自分の居場所だと思える場所が一つでも多くあった方がいいですよね。花まるグループでは「絶対に否定しない」指導をしていますが、否定されないというのは、それだけ子どもたちの心理的安全が担保されているということ。自分が安心できる場所に身を置くのは、学びにとってプラスになります。

柿花)確かに、受験は大変です。でも、本気で取り組む楽しさを知るきっかけにもなります。授業の様子を見ていても、みんな努力することや考えることを本気で楽しんでいるのが伝わってくるんですよね。

仁木)苦手だと思っていたものを克服して、新しい世界を開く。これは、私たちにとってはその子が志望校に合格したのと同じか、それ以上に嬉しいことです。受験は数字に目が行きがちですが、そこだけに囚われることなく、家庭でも折に触れて自分たち家族にとっての幸せは何なのか、目指すべき場所はどこなのか、しっかりと確認しながら日々を過ごすようにすると、「幸せな受験」に向かっていけると思いますよ。

◆「スクールFC」では、2023年度の新3年生~新4年生を対象とした体験授業と説明会を実施しています。また、小1~中3までの様々なコースを展開しています。詳細は、スクールFCホームページよりご確認ください。

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