一色清の「このニュースって何?」

マックもミスドも値上げ → 歴史からインフレの怖さを学ぼう

2022.09.30

author
一色 清
Main Image

日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真:「マックフライポテト」のMサイズ〈日本マクドナルド提供〉と、ミスタードーナツの商品〈ダスキン提供〉)

多くのモノやサービスで値上げ

「マック・ミスド値上げへ」という記事が9月27日付の朝日新聞に出ていました。日本マクドナルドは店頭メニューの約6割の商品を10~30円値上げします。ミスタードーナツは39商品を10~20円値上げします。こうした値上げはマックやミスドの商品だけでなく、多くのモノやサービスに及んでいます。総務省が発表した8月の消費者物価指数は前年同月より2.8%上がりました。また、国内の企業の間で取引されるモノの価格水準を表す国内企業物価指数は前年同月比で9.0%上昇しました。企業間の取引価格の上昇は遅れて消費者物価に反映される傾向がありますので、消費者物価はこれからもっと上がりそうです。

物価の上昇は世界的な傾向で、アメリカの8月の消費者物価指数は前年同月より8.3%上がりました。ユーロ圏の8月の消費者物価指数は前年同月より9.1%上がりました。ロシアのウクライナ侵攻により原油や穀物などの価格が大幅に上がったことやコロナ禍の出口に向けて消費が盛り上がっていることなどが原因です。

モノやサービスの価格が継続して上がる状況をインフレーション(インフレ)といいます。モノやサービスの価格が継続して下がっていく状況をデフレーション(デフレ)といいます。インフレとデフレのどちらが社会にとっていいかというと、一般的には緩やかなインフレがいいとされています。少しずつ経済が大きくなっていく状態が明日への希望につながるためで、「年率2%程度のインフレが理想的」という考え方が世界で主流になっています。

ただ、インフレはときどきとんでもない暴走を始めることがあります。政府がコントロールしようと思ってもコントロールできず、人々の暮らしは悲惨な状態になります。こうした激しい価格上昇をハイパーインフレといいます。ハイパーインフレはデフレよりもずっと怖いと言えます。物価上昇に対して適度な警戒心を持つために過去のハイパーインフレについて知っておきましょう。

バックナンバー
新着記事
新着一覧
新着一覧

ページトップ