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不登校の子どもたちの「とがった力」を引き出す 授業は「パーティー」「農業」「ディスカッション」!?

2022.11.07

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子どもたちの可能性は無限大ですが、必ずしも今通っている学校になじめるわけではありません。不登校事例が年々増えていく中、多くの子どもたちに、学ぶことをそのまま諦めさせてしまってよいのでしょうか。学習塾「花まる学習会」は今年春、新たに「花まるエレメンタリースクール」を開校しました。小学校1~6年生に当たる年齢の児童を学校に代わる学びの場として受け入れる、いわゆるフリースクールです。林隼人校長と松本壮太先生に、その特色ある教育の取り組みを聞きました。

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話を聞いた人

林隼人さん

花まるエレメンタリースクール 校長/株式会社こうゆう執行役員

(はやし・はやと)教育・農業・アート&ファッションと、多岐にわたり活動している。そこで出来た人との縁や活動内容を、子どもたちの体験へと変えていく。全ては子どもたちのために、命を燃やす校長。

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松本壮太さん

花まるエレメンタリースクール 先生

(まつもと・そうた)オーストラリアとフィリピンに留学し、英語と多種多様な生き方を学ぶ。英語スポーツベンチャー企業に6年間従事し、3~12歳の「子どもとは?」の教育哲学を磨く。その後、日本の才能が想像を絶するほど埋もれていることを知り、新時代に新たな学びを!と花まるエレメンタリースクールに参画。

学校になじめない子どもたちこそ、世界を変えるかもしれない。学びの選択肢が必要

不登校の子どもたちの「とがった力」を引き出す 授業は「パーティー」「農業」「ディスカッション」!?

――今回は新たな取り組み「花まるエレメンタリースクール」についてお聞きします。どんな経緯で設立したのでしょうか。

林)このスクールを作ったのは、一般の学校や暗記中心の学習スタイルになじめない子どもたちにとって、学びの選択肢がもう一つ必要だという思いが強くあったからです。そこで兼ねてから農業プロジェクトなどを共に進めていた「花まる学習会」の高濱正伸代表に「学校を作りたいんです」と相談しまして、昨年から一気に準備。今年春から稼働しています。

きっかけはある公立学校のリモート授業に関わり、実情を知ったこと。20人くらいが画面に映っていたんですけど、実際には教室に入れない子や机に突っ伏してしまっている子が他にもいたと聞いたのです。「いなくて当たり前」になってしまっていることに、衝撃を受けました。

調べてみると、2020年度の全国の小中学校での不登校児童・生徒は19万6千人もいて、過去最大だというんですね(※21年度現在、24万人)。長期欠席者を含めれば28万7千人に上ります。

でも学校になじめないということは、裏を返せば自分を持っているということですよね。この子たちが世界を変える力を持っているかもしれないんですよ。なのに、学びの機会がなくなってしまってはいけない。この子たちが学ぶ場所を作りたいと思ったんです。

――開校一年目の現在、どのように運営していますか。

林)今は29人の子どもたちが所属していて、東京・吉祥寺の校舎に関東一円から通ってくれています。だれか優秀な一人の先生が引っ張るイメージではなく、「チーム」としてぬくもりある居場所を作れる、色んな先生がいることが子どもにとって大事だと思います。

心の保健室のような優しい先生もいれば、みんなの拠り所になるような頼れる先生まで、いろいろといた方がいい。そして最も重要な愛情と笑いで包み込める先生達「花メン5レンジャー」と自称して(笑)、「世界一子どもについて話し合っている職員室」を目指しています。

松本)それぞれ個が強くキャラが違う先生たちで、更にみんな様々な国の海外経験があります。そこで十人十色の生き方を見てきたからこそ、柔軟に子ども達と対話し、関係を築きあげています。またチームで子ども達を育てていくために必要な「どんな些細な出来事もシェアする」ということが、授業中にも放課後にも行われており、朝から晩まで子ども達の話をしています。それぞれ異なる特徴を持っていますが、一貫して「子どもが大好き」「全ては子ども達のために」と想う仲間がいることも花メンタリー(花まるエレメンタリースクール)を運営するうえで大切にしていることです。

「かわいそう」で終わらせない  PBL(プロジェクトベースドラーニング/課題解決型学習)と英語で「たくましさ」を育てる

――学習塾である「花まる学習会」がフリースクールに取り組む意味、特長や強みはどんな部分でしょうか。

林)花まる学習会が30年の間に培ってきた基礎学習の部分や野外体験、そこに加えて僕が農業プロジェクトで培ってきた実践力を養う課題解決型体験学習をベースに様々な実践学習を行っていくことです。伸ばせるかもしれない子ども達の可能性が、磨かれずに埋もれているままになっていては、あまりにもったいない。この子たちこそ宝石なのだと思っています。

強みは、なんといっても「人」です。これに尽きます。

「受け入れる」だけでなく「伸ばす」という観点が特徴です。子どもたちは「0歳の赤ちゃんから83歳のおじいちゃんまでと関わり合える」という環境に置かれます。先生だけでなく商店街の方々など、いろんな大人に関わることができるのは他にない点でしょう。英語を取り入れ、授業の中に散りばめているので、単にフリースクールというより子どもたちは日本版の新たなインターナショナルスクールという感覚を持ってくれていると思います。うちに通っているお子さんで、東京の名門小学校では問題児扱いされていたんですけど、スイスに行ったら全く違う前向きな評価をされた、という子がいまして。こうして日本の通常の学校で評価されない子も選択できる場所を目指しています。

不登校の子どもたちの「とがった力」を引き出す 授業は「パーティー」「農業」「ディスカッション」!?

松本)特長だと思えるのは、不登校など事情があって来た子どもに対して、「かわいそう」だけで終わらないことですね。とにかく優しさで受け止めて、「大丈夫だよ」で終わってしまうフリースクールというのはよくあると思います。その優しさはもちろん大事なのですが、私たちは同時に、学力や考える力を養ってもらおうと取り組んでいます。

たくましさも育てたいんですよね。子どもたちと関係性を作り、きちんと踏み込んで魅力を見つけ出して、様々な体験やイベントを通して才能をがんがん磨いていく。これは学習塾を母体としているからこその強みだと思いますね。

――子どもたちの「とがった力」を引き出すための、特色ある授業が多いそうですね。

林)国語・算数など教科ごとの学力を伸ばす勉強もした上で、 更に「PBL」と呼ばれる問題解決型学習をかなり重視しています。今、取り組んでいるのはフリーマーケット。子どもたちが自分で考えて服を売るんですよ。そして売り方も決めて、売った後にみんなで話し合い、売り上げたお金の使い道まで考えていき行動するんです。

松本)場所も、売り方も、値段も決まっていなくて。レストランや大学に、子どもが自分で電話して企画を説明する。高学年のある男の子は、めげずにどこにでも電話をかけられるという力を発揮しています。それを見ていた周りの下級生にも相乗効果になって、それぞれが色々と調べて、電話であちこちと交渉をしているんです。

林)5教科では見えてこないけど、企業が本当に欲しがる「アントレプレナー(起業家)」のような能力ですよね。PBLではこうして一人ひとりがそれぞれの分野で役割を果たせる。そして「チーム」として全員が躍動する発想を基に自分たちで切り開いていくのです。

また農業にも取り組んでいます。2週に一度、バスと電車で北浦和に出向いて、広大な畑で作物を育てています。今の子どもたちはスマートフォンなどコントロールできるものに囲まれているけど、自然や農業は思い通りにコントロールできるとは限らない。だから、「どうにもならないこともあるけど、柔軟に対応していく。壁があったらそこでどうするか考え、行動する」という体験をしてほしい。

松本)例えば今年育てたトウモロコシは不作で、きれいな形のものがほとんどとれなかった。でもそういう体験こそ大事。作物を作るということもそんなに簡単じゃないんだという学びになる。だから「収穫体験」のように良い結果だけ楽しむのではなく、植え付けから草刈り、収穫までのリアルを体験してもらっています。

「詰め込みが苦手」な子が、クイズ授業で「ノートにびっしり」に変化

――遊びの要素も随所に取り入れているとのことです。

林)「パーティー」と呼ぶグループワーク授業では、大きなパネルに設問を書き、参加型クイズ番組のように楽しく知識を付けてもらいます。

松本)クイズをする時は、パネルの紙をめくって、そこで動画を見たり音楽を聞いたりして答えを考える。例えば「町中に溢れるロゴやデザイン、日本が誇る伝統分野、世界の美しさ」をクイズ形式にして楽しくみんなで考える。すると、知らなかったことや、なんとなく知っていたことに興味を持って覚えることができるんですよね。

不登校の子どもたちの「とがった力」を引き出す 授業は「パーティー」「農業」「ディスカッション」!?

子どもたちの力は想像以上です。「世界のリンゴの消費量が多い国トップ5は?」というクイズをすると、翌日から「今度はサクランボかもしれない」と自ら考えて、いろんなジャンルのランキングを自らびっしりとノートに調べてきた子もいました。普段は詰め込み型の座学が苦手な子で、お母さんは「こんなふうに主体的に調べる姿を初めて見た」と驚いていましたね。

林)プログラミングが得意な子が、自作のゲームを作ってきて人気者になるとか…。一人一人が見せてくれる力はこちらの期待を超えてきますよね。29人29通りです。

またディスカッション、ディベートの時間も大事にしていますね。めちゃめちゃ白熱しますよ。子どもたちが自分でテーマも考えるんです。「旅行に行くなら冬がいいか、夏がいいか」と様々な議論をしています。一部の子だけじゃなくて、「はい!」「はい!」ってみんなが手を挙げて、もの凄い盛り上がりになるんです。

――インターナショナルスクールという言葉もありましたが、英語教育にも注力しているのですね。

林)英語に関しては、スポーツを通しながら学んでもらうようにしています。体育の時間に英語を話して、日常会話ができるようにするんです。すると、普段の授業でも、「I have a question」とか、言葉が自然と出てくるようになる。
普段から英語を使えるようになり、「英語なんて難しくない」という感覚を持ってもらいたい。日本の人が英語をしゃべろうとすると、文法は学んだのに、どうしても下を向いてしまってうまく話せないということがよくあるじゃないですか。でも、しゃべってみることが、何より壁を取り払うことだと思うんです。

――今後の展望を教えてください

林)まずはもう一クラス、来春から増やします。その次はもう一クラスと増やしていって、ゆくゆくは47都道府県に作っていきたいと思っています。全国に学びの選択肢ができれば、世の中が変わると思うんです。

――お子さんのことで悩む親御さんは多いと思います。フリースクールに関心はあっても迷っている人も少なくないでしょう。どんなメッセージを伝えたいですか?

林)親御さんからすると、うちの子はそんな学校に行けるかどうかと、不安や迷いは尽きないと思います。でも、うちの今の児童たちも最初はみんなそうだったんです。5校も6校も渡り歩いてきた子もいます。だから、どんな子でも羽ばたけるチャンスはある、とお伝えしたいです。

例えば人と変わっているとか、色々と気にすることは多いと思います。ただそれは、その子が心を開いていない状態で、病院や学校から受けた評価です。もしも全く違う場所が用意できれば、心を開いた子どもがどんな色を出して輝くのか、すぐには想像できない。

私たちは必ずその殻をむいて、輝かせてみせますよ、とお伝えしたいです。

松本)重要なのは環境が変わることです。「先生」たちは、ある意味、子どもにとって最大の環境だと思っています。山・川・海のような自然の環境に行けば不思議と力が湧いてきますよね。私たちのチームはその「自然」に負けないくらい面白いメンバーがそろっています。この環境を知っていただくためにも、ぜひ一度、見に来ていただければと思います。「行き詰まっている」「面白くない」って思っている子どもさんが、悩んでいるその世界って、本当の世界のほんの一部でしかないですから。

不登校の子どもたちの「とがった力」を引き出す 授業は「パーティー」「農業」「ディスカッション」!?

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