一色清の「このニュースって何?」

開催中の国連気候変動会議(COP27) → 地球温暖化に責任があるのは誰?

2022.11.11

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一色 清
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日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんが毎週、保護者にヒントを教えます。(写真は、今年の異常気象について説明する世界気象機関のターラス事務局長ら=2022年11月6日、エジプト・シャルムエルシェイク、関根慎一撮影)

CO2の排出減がポイント

エジプトで国連の気候変動会議(COP27)が開かれています。国連のグテーレス事務総長は、地球温暖化を防ぐために先進国と新興国が協力することを呼びかけ、とりわけアメリカと中国に重い責任があることを強調しました。

地球温暖化は私たちの暮らしに大きな影響をもたらす深刻な問題です。その影響が本格的に出てくるのはこれからのことなので、若い世代は特に強い関心を持つべき問題です。若い世代の人たちには地球温暖化問題の基礎知識を持つとともに、何が解決への障害になり、それを取り除くにはどうすればいいのかを考えてほしいと思います。

まず、地球温暖化の基礎として、温暖化の原因から入りましょう。原因は地球を取り巻く温室効果ガスです。今の地球では温室効果ガスのうち二酸化炭素(CO2)が約76%、メタンガスが約16%、一酸化二窒素(N2O)が約6%、フロン類が約2%となっています。

全国地球温暖化防止活動推進センターのホームページによると、現在の地球の平均気温は14℃前後ですが、もし地球を取り巻く温室効果ガス(水蒸気含む)がなければマイナス19℃くらいになるそうです。温室効果ガスがあることで気温が上がるのは、太陽から地球に降り注ぐ光は大気を素通りして地表を暖め、地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収して大気を暖めるためです。まさに地球が温室のようになるのです。

温室効果ガスはわたしたちが生きるために必要なものですが、最近になってその濃度が高くなっています。産業革命以降、人間が産業や生活に化石燃料を使うなどして活発に活動するようになったためです。化石燃料を燃やすとCO2が出るので、温室効果ガスが濃くなり、放射熱を多く吸収して地球の気温を上げています。

国連の報告書によると、2011~20年の世界の平均気温は工業化前に比べると1.09℃上昇しています。海面よりも陸のほうが上昇スピードは速く、北極圏では平均の約2倍のスピードで上がっています。このままいくと、今世紀末までに地球の気温は3.3~5.7℃上昇すると予測されています。

気温が上がるとわたしたちの暮らしにはさまざまな影響が出ます。海面が上昇したり高潮が起こったりして陸地の一部が水没してしまいます。また、大気が水蒸気をたくさんためられるようになるため大雨が降るようになり、洪水が起きやすくなります。熱中症にかかる人が増えたり農業に影響が出て食料不足になったりすることもあります。陸や海の生態系にも変化が出てきます。

地球は暮らしにくくなるはずで、そうならないためには温室効果ガスの排出を減らさないといけません。中でも最も多いCO2の排出を減らすことがポイントです。

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