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産婦人科医・遠見才希子さん 神奈川県立湘南高校 若者に寄り添う医師目指し、クラス最下位から発奮

2022.11.17

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中村 千晶
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トレードマークのお団子ヘアと「えんみちゃん」のニックネームで、全国の中高生に向けて性教育の講演会を行っている遠見才希子さん。等身大のメッセージが多くの10代の心に刺さると評判です。どんな高校時代だったのでしょうか?(上の白衣の写真は本人提供)

若者に寄り添う医師になる クラス最下位から発奮

話を聞いた人

遠見才希子さん

産婦人科医

えんみ・さきこ/1984年神奈川県生まれ。県立湘南高校を経て、2005年に聖マリアンナ医科大に入学。大学時代から「えんみちゃん」のニックネームで全国の中学校や高校で性教育の講演活動を行っている。緊急避妊薬の市販化を求める政策提言にも中心的に関わっている。0歳児、2歳児、4歳児の子育て中。著書に「だいじ だいじ どーこだ?」(大泉書店)、「性とからだの絵本(全3巻セット)」(童心社)、「わたしの心と体を守る本 マンガでわかる ! 性と体の大切なこと」(KADOKAWA)。

神奈川県のご出身。どんな子ども時代でしたか?

父の意向で私立女子校の小中高一貫校に通っていましたが、小学6年生のときに両親が離婚し、母の勧めもあって公立の中学校に行きました。母は歯科医院を開業していたので、漠然と自分も歯科医になろうと考えていました。これといった趣味や特技はありませんでしたが、学校の成績は良かったので、いわゆる“優等生”だったかもしれません。

湘南高校は県内屈指の進学校ですね。

校則もないし、とにかく自由な学校でした。勉強をしなくても遅刻をしても注意されないし干渉されない。そんな校風のなかで、あっという間に落ちこぼれてしまいました。1年生の最初のテストはクラスで最下位。授業中やることといえば寝るか、携帯をいじるか。「文武両道」を理念に掲げる憧れの高校に入学したのに、やりたいことが見つからない。居場所のなさや寂しさをずっと感じていました。

それでも唯一、夢中になったことがあったとか。

チアリーディング部をつくりました。他校の友達が「チアをやっているんだ」と写真を見せてくれて、すごく楽しそうだった。「うらやましいなあ」と言ったら「ないなら、つくってみれば?」と。そうか!とチラシを作って学校内でメンバーを募集したら8人集まった。3年生のときには30人以上に増えて、学校にも正式に認めてもらい、今年で創立23年。結局、私は自分の居場所がほしかったんだと思います。同時に「自分が必要としているものは、ほかの人も同じように必要としているのかもしれない」と気づきました。

産婦人科医・遠見才希子さん
高校時代、チアリーディング部の仲間と(前列右から3番目、本人提供)

医学部を目指すことにしたのはいつですか?

高3の冬です。授業をサボってばかりいたので、出席日数が足りなくて、初めてじっくり教室で机に向かう時間を持ち「自分は何になりたいのか」を考えました。そのとき自分が病院を受診したときに「イヤだな」と思った経験や気持ちを思い出したんです。若者に寄り添えるような医者になりたい。そう考えて医学部を目指すことにしました。しかし、浪人しても勉強の仕方がわからない。ビデオ講座で高1の勉強からやり直せる予備校に出会い、久しぶりに「わかるって楽しい!」と思いました。一緒に勉強を頑張る仲間の存在もあって、2浪目で合格しました。

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