どうなる中学・高校入試
【2023年度中学入試直前情報①】受験者数は増加続くと専門家は分析 中堅校に志願が集中か
2022.12.23

ユニークな入試をする私立中も
――私立中でもユニークな入試が増えている印象があります。
相模女子大中のプログラミング入試、藤村女子中のナゾ解き入試、聖学院中のものづくり思考力入試などです。宝仙理数インターのように読書プレゼン入試を実施するなど、日本一入試が多様なことを強みにしている学校もあります。
4教科、2教科に当てはまらない入試が増えていますよね。学校数でいうと190校が新タイプ入試(英語入試や適性検査型入試を含む)を導入しています。対策が分からないという声をよく聞きますが、本番直前の1月まで入試体験や入試説明会をやっている学校もありますから、興味があれば実際に足を運ぶことをおすすめします。

――直前期に最終的な受験校をどうするか、迷っているご家庭にアドバイスをお願いします。
第1志望校はチャレンジ校でいい。受験生が行きたい学校にこだわった方がいいと思います。第2~4志望校は実力相当校を軸に、家庭で話し合って決めた方がいいでしょう。肝心なのが、押さえとして受験する学校。ここを戦略的に選択するのが親の責任です。偏差値にしばられず、お子さんの性格や校風を考えて慎重に選びましょう。実際、志望度の高い学校ではなかったけれど、入学してから自己肯定感を高められ、大きく成長したという例をいくつもみています。
今回受験する子供たちは3年間「コロナづけ」で、楽しみな行事が中止になったり、感染予防に気を配ったり、ものすごくきつかったと思います。例えば東日本大震災のときなどもそうでしたが、大変な時期に受験生だった学年は、受験に強いと言われています。受験をやめるという選択肢もありながら、ここまで勉強を続け、直前期までたどり着けたこと自体がすごいことです。受験生も、二人三脚で過ごしてきた保護者も、まずは自分をほめて、受験に取り組んで欲しいと思います。