学習と健康・成長

古地図とアプリで過去と現在のつながりを学ぼう 親子で楽しむ歴史散歩のすすめ 

2023.01.21

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阿部 花恵
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江戸や明治時代の「古地図(こちず)」から歴史を振り返る手法は、たびたびテレビ番組などでも取り上げられます。最近では古地図でたどるスタンプラリーなどのイベントも活発に。裾野が広がったことで興味を持つ子どもも増えています。フィールドワークの学びにもつながる古地図の楽しみ方について、各都市の古地図に関する書籍を多数執筆している原島広至さんにお聞きしました。

Hiroshi_Harashima

話を聞いた人

原島 広至さん

歴史・サイエンスライター

(はらしま・ひろし)1966年生まれ。歴史・サイエンスライター。イラストレーター、エディトリアル・デザイナー、マルチメディア・クリエイター、3DCG作家。明治・大正時代の絵はがきや古写真、古地図の収集家。「携帯 東京古地図散歩 ―浅草編―』(青幻舎)、「彩色絵はがき・古地図から眺める東京今昔散歩」(中経出版)など著書多数。

古地図は過去と現在を接続するパイプ役

――そもそも「古地図」とはどんな地図で、どのような魅力があるのでしょうか。

明確な定義があるわけではないですが、一般的には江戸や明治時代に作られた戦前の古い地図を「古地図」と呼びます。

古地図を見ながら町を歩くと、「この通りは、昔はこうなっていたんだ」「ここであの事件が起きたんだ」といったことがリアルに感じられるようになります。それは、過去にその場所で起きた謎を解くような、ミステリー的な楽しみとも言えます。遠い昔と現代をつないでくれる一種のパイプ役として機能してくれる。それが古地図の魅力です。

かつては一部のマニアの趣味に過ぎませんでしたが、ここ最近はテレビ番組などでも古地図を特集される機会が増えました。今は古地図アプリなども多数あります。Google Mapなどテクノロジーの進化によって、自分が今どこを歩いているのかをリアルタイムでわかるようになったことも、地図への興味に影響しているのかもしれません。

――子どもにとっての「学び」という観点で見ると、古地図を通じてどのような気づきが期待できるでしょうか。

机上の学びは文字だけの勉強ですが、古地図を使っての町歩きや発見は、自分と現実、過去と現在がリアルにつながる体感が得られます。自分で調べ、歩き、発見した体験を伴う学びはインパクトが強い。そこには机上の学びだけでは味わえない、深い理解が生まれるはずです。

古地図_1
取材時に原島さんが持参した古地図

また、古地図はいわば貴重な過去のビジュアルデータですから、細部まで読み込むほどに「これってなんでだろう?」「このマークの意味は?」といった疑問が湧いてくるはずです。データや資料を読み込み、自分なりの視点で疑問を見つける。古地図を読んで考えることは、こうした学びの姿勢を身につける練習の機会にもなるでしょう。

どんな分野の学びであっても、自分でやってみて「ああ、そうか!」と気づくことが一番面白いし、身につきますから。

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