英語嫌いにさせない!
クラス内格差や「小中連携」の不十分さ 現場の教諭が抱える悩み
2023.01.18

大きく変わった小中学校の英語の授業。手をこまねいているわけではないが、現場の悩みは深い。小中学校の先生に、直面する課題や対応を聞いてみました。(写真は、新英語教育研究会で「小中連携」をテーマに意見を交わす参加者たち=22年11月26日、東京都品川区の立正大)
小学生で既に二極化の傾向
昨年10月下旬、小学校の英語授業のオンライン勉強会に小学校教諭ら約50人が集まった。東京都中央区立城東小学校の福江由紀子副校長と、東京都小学校英語研究会(TEFLEA)副会長の島村雄次郎・立川市立第七小学校長が自らの実践を紹介し、参加者は小グループで意見交換した。
主催したバイリンガルの民間研究機関「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」によると、事前に寄せられた質問は「子どもたちのレベルが様々で、どこに照準を合わせればいいのか」「得意な子には物足りない」といった「クラス内格差」の訴えや、「市販のテストでは差がつかない」「評価の客観性を保つには」など、評価に関するものが多かった。
ある小学校教諭は「どのクラスでも英語塾に通っている子はよく話すし、全く発語できない子もいる」と二極化の傾向を指摘。この教諭は、得意な子と不得意な子をペアにして、得意な子に引っ張ってもらうようにしているという。