企業入社難易度ランキング

「就職偏差値が上がった大学2022」ランキング規模別上位67校 慶應や東大を抑えてのトップは

2023.01.24

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雫 純平
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大学に対する評価は時代とともに変わる。企業がどの大学をターゲットとして採用活動を行い、どんな学生を採用しているのかも、外部からの評価の一つと言える。企業からの評価がどう変わったかを見るために、大学通信が算出した「大学の就職偏差値」を用いて、2012年と22年を比較することにより、この10年間で就職力が上がった大学を調べた。大学通信の雫純平氏(情報調査・編集部)が解説する。

10年間で就職力がどう変化したか

主要企業への大学の就職力を可視化する数値として、「大学の就職偏差値」を算出した。この数値を2012年と22年で比較することで、10年間の就職偏差値の変化を検証し、上がった大学、つまり就職力が高まった大学を中心に紹介する。

大学通信は毎年、大学へのアンケート調査により、企業別就職者数を収集している。調査対象企業は、日経平均株価指数の採用銘柄や企業の規模、知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選んでいる。今回、分析したのは、22年(調査対象427社)と12年(402社)のデータである。

両年で企業数が異なるのは、この10年間で企業の合併・統合が進んだことなどによる。合併・統合した企業については、合併・統合する前のそれぞれの企業の就職者数を合計し、合併・統合後の企業の就職者数と比較しているので、大きな乖離は生じない。

また、外資系コンサルやアマゾンなど、難関大学の学生を中心に人気が上がっている企業を新たに調査対象に加えたケースもある。

大学の就職偏差値の算出方法は次の通り。まず、各企業の採用者の出身大学と、各大学の入試難易度を組み合わせて、「企業の入社難易度」を算出した。この企業入社難易度と各大学からの就職者数を加重平均して、大学の就職偏差値とした。

例えば、ある大学が三菱商事(入社難易度65.1)に6人、トヨタ自動車(58.2)に5人、三菱UFJ銀行(61.6)に2人就職したとすると、大学の就職偏差値は、(三菱商事65.1×6人+トヨタ自動車58.2×5人+三菱UFJ銀行61.6×2人)÷合計就職者数13人=61.9になる。ランキング表では、小数点第2位を四捨五入している。

ただし、今回の就職偏差値は、主要企業就職者に限定して算出しているため、当該大学全体の就職者を対象にしたものではない。入社するのが難しい有名企業に、その大学からどれくらい就職しているか、10年前に比べて主要企業への就職力がどう変化したかを表す数値である。したがって主要企業への就職人数が10年前からどう変化したかも併せてみてほしい。

12年と22年を比較すると、学部学科の新設や募集単位の変更などにより、大学の入試難易度が下がった影響で、主要企業の入社難易度の平均値が0.6ポイント下がっているため、両年の就職偏差値差に0.6ポイント加えた修正値でランキングを作成した。

12年卒は、リーマン・ショックの影響で企業が採用数を減らし、大学生の求人倍率が下がって、当時、最も就活が厳しかった学年に当たる。しかも、就活の最中だった大学3年の3月に東日本大震災が起こり、選考スケジュールが混乱した。当時は大学3年の10月から企業の採用広報活動が始まっていたため、長期戦を強いられた年でもあった。

一方、22年卒は新型コロナウイルスの感染が拡大して2年目の21年に就活した学年に当たり、会社説明会や面接の多くがオンラインに変わった。コロナの影響を強く受けた航空、旅行などが新卒採用を見送り、人気業種だっただけに就活に影響が出たものの、全体的には企業が採用を抑制することはなく、求人自体は堅調だった。

そうした異なる状況にあった両年を比べた時、この10年間で大学の就職力にはどんな変化が起きたのだろうか。

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