現在位置:asahi.com>ENGLISH>Asahi Weekly 【天声人語を英訳する】Love at First Bite, but Affair Finally Turned Stale
消費者を欺いた「白い恋人」企業で最も重要な「主力商品」を flagship product と言う。賞味期限の改ざんで北海道を代表する観光土産のひとつだった「恋人」は消費者との信頼関係を失いつつある。 * * *
無味乾燥な (no-frills) no-frills を英英辞典で引くと a no-frills product or service includes only basic features and is not of the highest possible quality のように定義されている。frill は文字通りには服やカーテンのフリル (へり飾り) のことで「余分なもの」を指している。英訳では movie titles without any frills (何の飾りもない映画のタイトル) の意味で使われ、この表現を応用すれば安上がりの「地味婚」もinexpensive wedding with no frills のように訳すことができる。また、機内食などのサービスを省略する代わりに、格安運賃を提供する航空会社を no-frills airline と呼ぶ。 賞味期限 (expiration dates) クレジットカードなどの「有効期限」のほか「賞味期限」という意味でも使われ expiry date という言い方もある。食べ物については、best-before period、best-consumed-before period などが使われ、パッケージには best before 09/2007 (2007年9月までにお召し上がり下さい) のような表示がされる。英訳ではsell-by date (by は「〜までに」の意味) や shelf life も使っている。この shelf は商品を並べる「棚」のこと。 という問題ではなく (missed the point) 発言が的外れであることを指摘する場合に使われ、相手に直接言う場合は That's not the point. (そう言う問題じゃない)。この the point は「要点、大事な事」で、同意を表して「そこが問題 (肝心) なんだよ」なら That's the point. と言えばよい。また「石水社長」の前に付けられた embattled は「多くの問題をかかえた」の意味で、人や組織に使われるおなじみの形容詞。戦闘中に敵に「包囲された」という意味もある。特に英字新聞には頻出する単語で、不祥事で辞任を迫られている政治家などに対して用いられる。 商才 (flair for business)flair は仏語に由来し「生まれつきの才能、直感力、適性、センスの良さ」の意味で使われ for 以下に事柄が来る。He has a flair for painting. =音楽の素質がある、She has no flair for language. =語学の才能がまったくない。「商才がある」は簡単には He has a good head for business. で通じる。「素質」に関連した表現として、He has the makings of a pianist. / He has what it takes to be a pianist. (ピアニストになる素質がある) を覚えておこう。making は複数になると「必要な資質・技量」の意味になる。また、基本動詞のtake には特定の「質を必要とする」の意味があり、She has what it takes to be a leader. =人の上に立つ器 (うつわ) だ。草野球で投手をしている少年を見て「なかなかいい素質をしているね」を He has what it takes. のように表現することができる。 商品名が優美なだけに (all...evokes) 「all the+比較級」で「(〜のために)かえって、ますます」の意味になる。for や because 節に比較の理由を示す語句がくる。例えば I like him all the better for his faults. は「彼には欠点があるからこそ、なおさら好きだ」の意味で、直訳すれば「欠点があるから、それだけ(欠点があるだけ)余計に好きだ」のように解釈できる。the の前の all は意味を強める働きがある。従って、英訳の文も「商品名が呼び起こす優美な印象がある分だけ悲しむべきことだ」= all the more (regrettable) for the graceful image the name evokes と解釈すればよい。 売れないのは誰のせい? (Who's...?) blame は「責める」という他動詞なので本来なら Who is to be blamed ... となるべきだが慣用的に is to blame の形で使われている。He is not a man to trifle with. (= to be trifled with:ばかにできない男だ)、There was no time to lose. (=to be lost:ぐずぐずしてはいられなかった) も同様。また、sell はThis book sells well. (よく売れる)のように、能動態が受け身の意味で使われた例 (能動受動態)でThis wine drinks pretty nice. (口当たりがかなりいい)、The camera handles easily. (使いやすい)、His novel reads well. (読みやすい) も同様。 注釈=和田 明郎 (編集部) Asahi Weekly, September 2, 2007より
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