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【紙面から】タペストリーから読み解く五感 貴婦人と一角獣展

写真:「貴婦人と一角獣『我が唯一の望み』」(部分)(c)RMN−Grand Palais/AMF−DNPartcom「貴婦人と一角獣『我が唯一の望み』」(部分)(c)RMN−Grand Palais/AMF−DNPartcom

 フランス・パリの国立クリュニー中世美術館が誇る6面のタペストリー(つづれ織り)「貴婦人と一角獣」と、関連する美術品約40点を初公開する展覧会が4月24日、東京・六本木の国立新美術館で開幕する。

 本作は、中世ヨーロッパ美術の最高傑作と言われ、フランス国外に貸し出されるのは1974年のアメリカ以来となる。全長は22メートルを超え、1500年ごろに制作された。

 一番の魅力は、象徴的に表された「人間の五感」を今日の私たちでも読み解ける点だろう。鮮やかな赤地に細かい草花がちりばめられた千花文様(ミルフルール)を背景に、貴婦人と動物たちが登場する。花の香りをかぐ猿がいるのが「嗅覚(きゅうかく)」で、パイプオルガンの音色に動物たちが聴き入るのは「聴覚」だと分かる。

 ただ、最後の1面が何を意味しているのかは、いまだに結論が出ていない。

 あふれんばかりの宝石を手にする貴婦人と、背景の天幕の銘文「我が唯一の望み」を手がかりに、様々に論じられてきた。第六感、心、知性、精神という説、銘文から愛や結婚ではないかという解釈もある。

 彫刻、装身具、ステンドグラスなどを通して中世ヨーロッパの世界や図像学が分かる構成になっているので、実物の美しさを前に、自分なりの解釈を楽しんでみてはどうでしょう。7月15日まで。

2013年4月17日付朝刊「イベントAsahi」掲載

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