東京国立博物館(上野公園)で開催中の特別展「縄文――1万年の美の鼓動」(朝日新聞社など主催)で31日、新たに2件の国宝土偶の公開が始まった。開幕から展示されてきた4件と合わせ、縄文の国宝全6件が初めて一堂に会した。

 31日から展示されたのは、国宝「土偶 縄文のビーナス」(長野県茅野市、棚畑遺跡出土)と、国宝「土偶 仮面の女神」(同、中ッ原遺跡出土)。

 「縄文のビーナス」は、1995年に指定を受けた縄文の国宝第1号。安産や子孫繁栄といった縄文の人々の願いを体現したかのような土偶だ。

 「仮面の女神」は、墓と考えられる数多くの土抗の一つから見つかった。死者への鎮魂と再生を祈るために埋納されたと考えられている。

 全国で9万件を超える縄文時代の遺跡からは無数の出土品が発見されているが、国宝指定はこの6件のみ。東博の品川欣也考古室長は、「造形的に優れた縄文の美の最高峰で、かつ、学術上の評価も兼ね備えている文化財が国宝に指定されている」と話している。

 6件の国宝は、出土した遺跡のある地元の地域振興にも一役かっている。展覧会の公式HPでは、各地の所蔵者から、展示中の文化財に向けた応援メッセージ「縄文ご当地ビデオレター」(http://jomon-kodo.jp/movie.html別ウインドウで開きます)も公開している。

 展覧会は9月2日まで。

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