仏教世界や仏法を守る四天王のうち、北方を守護する多聞天は、「毘沙門天」の名前で単独でも像が造られ、信仰される特別な存在だ。全国から毘沙門天彫像の優品を集める。

 注目は京都の鞍馬寺が所蔵する毘沙門天立像。寺の南方に位置する平安京を見はるかすポーズは他に類を見ない。特別展への出品は半世紀ぶりとなる。その他、中国彫刻の流れをくむ奈良時代のがっしりとした像や、平安時代のすらりとした像、鎌倉時代の躍動感あふれる像など多様性に富む。近年に発見された像や研究に基づく新たな知見も紹介し、毘沙門天の魅力に迫る。

 2月4日~3月22日、奈良国立博物館

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