ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界的にも注目を集める和食。食材や調理法、歴史など、多角的な視点でその魅力に迫る。

 和食の根幹を支えるのは、日本列島の豊かな自然が育んだ多彩な食材。展示では、全長約15メートルのナガコンブ、各地の風土や食文化を物語る全国20種以上のダイコン、マグロの仲間全8種の実物大模型など、250点以上の標本や映像を通して、その多様性を体感できる。

 おいしさの科学的な裏付けも紹介。例えば昆布とかつお節からとる合わせだし。昆布のグルタミン酸とかつお節のイノシン酸を合わせると、相乗効果で「うま味」が7倍にも増幅するという。しょうゆ、みそ、酒など発酵食品の製造過程も解説する。

 縄文時代から現代まで、和食の歴史もたどる。奈良時代の貴族、長屋王邸宅跡から出土した木簡を元に再現した宴会料理の模型には、エビやタコ、牛乳など現代に通じる食材が見て取れる。

 明治以降、カレーライスやとんかつなど日本独自の「洋食」が生まれた背景も紹介。漫画「サザエさん」を切り口にした展示では、昭和の台所や家電の変遷がわかる。映像演出を駆使した参加型展示も見どころだ。

 ◇3月14日~6月14日、東京・国立科学博物館

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