私の折々のことばコンテスト

「私の折々のことばコンテスト2022」結果発表

「私の折々のことばコンテスト2022」に多くのご応募をいただき、ありがとうございました。

国内外から寄せられた2万6269作品について2022年11月末、「折々のことば」筆者の鷲田清一さんを審査委員長として最終審査を行い、最優秀賞2作品、受賞10作品が決定いたしました。入選した佳作20作品と、審査委員による講評を合わせてご紹介いたします。

※下線太字部分をクリックすると受賞作の全文が読めます ※学年は2023年1月現在

最優秀賞

たくさんの消しカスは努力の証しだね

伊東杜梛さん
仙台市立南中山中学校 2年(宮城県)

たのしき恋の盃を

佐藤怜さん
埼玉県立鳩ヶ谷高等学校 3年(埼玉県)

鷲田清一賞

ワイルドな字だよね。

友國優里花さん
東京都立桜修館中等教育学校 2年(東京都)

愛嬌というのはね、――自分より強いものを斃す柔らかい武器だよ

山本明香里さん
清泉女学院高等学校 2年(神奈川県)

Z会賞

がんばって べんきょう して

イリンドゥ アカシさん
四街道市立四街道西中学校 3年(千葉県)

あなたが見ている世界を教えて

川人涼香さん
大阪府立天王寺高等学校 2年(大阪府)

栄光ゼミナール賞

雑草という名の草はない

檜山綾さん
福山暁の星女子中学校 3年(広島県)

人生は選択の連続

伊藤さくらさん
出水中央高等学校 1年(鹿児島県)

朝日中高生新聞賞

明日やるよ。すごくやるよ。

下山小梅さん
白陵中学校 3年(兵庫県)

「うまくできんなあ...」

國政萌亜さん
東筑紫学園高等学校 1年(福岡県)

朝日新聞社賞

男の子?女の子?

平木柚衣さん
鎌倉女学院中学校 2年(神奈川県)

ありがとう。妻も喜びます。

中村美月さん
和光高等学校 2年(東京都)

佳作

【中学部門】

【高校部門】

審査講評

審査委員長 鷲田 清一

鷲田 清一

 「折々のことば」は他人のことばを、他人に紹介することが趣旨のコラムです。自己主張せずに、他人のことばを翻訳して伝えるためには、普段使わないことばを咀嚼(そしゃく)して、異質な考え方を自分自身にねじこんでいかなければならない。見聞きしたことをそのまま伝えるのではなく、視野や視点を広げていくいという作業は、思考のトレーニングとしてとても大事なことです。

 今の自分とは異なる時代や全然タイプの違う人のことばに出会うには、本が一番適しています。できるだけ自分から隔たった遠く離れていることばを見つけて、視野を広げていってもらいたいと思います。

株式会社Z会 中高事業本部 執行役員 事業本部長 宮原 渉

 「私の折々のことばコンテスト」は、全国の中高生が、いろいろなきっかけで様々な「ことば」と出会う中で、その「ことば」のもつ世界に触れ、どのような気づき・発見を得られたか、何を感じたのかを文章に書き記す取り組みということで、教育的にも非常に意義のあるコンテストと感じております。

 私自身も、これまでの人生の中で、いろいろな「ことば」に出会い、刺激を受けて、多くの気付き・発見を得てきました。コロナ禍が続く中で、以前と比べると人間同士の直接的な出会いが少なくなっている時代だからこそ、これからの時代を背負っていく中高生の皆さんには、こういった「ことば」との出会いを大事にして、そこで感じた世界を文章として表現することに積極的にチャレンジしてほしいと切に願っています。

株式会社栄光 指導統括室 教務支援本部 特区事業本部中高事業本部 本部長 古橋 雅治

 伝えようとしていること、思っていることはテクニカルではなく、素直にスラスラと書けている作品がとても多く、書くことや伝えることはそれほど苦ではないのかなと感じました。そうであれば中高生のみなさんには、

「本を読んでごらん、活字の世界に一度は飛び込んでごらん」とお伝えしたいと思います。

「本は面白いんだよ、発見があるんだよ、深いんだよ」ということを知ってもらいたいと思います。

 読書を通じて、目にした言葉から感じた気持ちを、ぜひ作品にしてみてください。

 来年も楽しみにしております。

朝日学生新聞社 朝日中高生新聞 編集長 富貴 大輔

 本コンテストに応募いただいた皆さんは、それぞれ自分に必要なことばに出会った方々です。それだけでも大変すばらしいことです。

 順調な時よりは、困ったり、悩んだり、迷ったりしたときの方が、ハッと気付きを与えられることばに出会うのではないでしょうか。中高生の皆さんにはそのときどきに必要なことばがあると思います。人に例えると、自分を認め受け入れてくれる優しいコーチのようなことばや、逆に、頑張れと尻をたたくような厳格なコーチのようなことばです。このようなことばに出会えるよう、新しい世界に自ら触れてほしいと思います。

朝日新聞社 企画事業担当 花畑 和宏

 優しいことばが目立った印象を受けました。中高生の皆さんがそれぞれに出会ったことばを自分の中に取り込んでいく感性の豊かさに今年も感心しました。コロナなどの社会情勢による制限や不自由、もしかしたら自分の思い込みから生まれてしまう苦しさや不安、これらを少しでも楽にできたり、乗り越える助けになったり。そんななにげない優しいことばたちに私も感じるものがありました。

 コロナがゆえに身近な人たちのことばに多く触れるのは当然だと思います。でも、これからの暮らしで一歩踏み出したところから思いもかけないことばに出会って、自分の世界を広げるような実りある体験が少しずつ増えていくことを願っています。

お問い合わせ

「私の折々のことばコンテスト」事務局
TEL 03-6715-1958(土・日・祝日を除く午前10時~午後5時)
FAX 050-3737-6764

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