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本展の見どころ

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ルーベンス・ルーム

世界が羨むルーベンス・コレクション8点を
一堂に集めた贅沢な空間

リヒテンシュタイン侯爵家が所蔵するルーベンス作品は30点余り、世界有数の質と量を誇ります。今回は、この貴重なコレクションから、8点の油彩画が来日します。愛娘クララ・セレーナの肖像に加えて、神話画、宗教画が一堂に連なります。ルーベンス芸術の精華を余すところなく堪能していただける貴重な機会となるでしょう。

ペーテル・パウル・ルーベンス
《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》

[1616年頃 油彩/板で裏打ちしたカンヴァス 37×27cm]

5歳の頃の長女クララ・セレーナを描いた本作は、ヨーロッパ絵画史上、最も魅力的な子どもの肖像画と目されています。17世紀は、子どもが大人の付属物としてではなく、一人の人間として描かれるようになった時代でしたが、なかでもルーベンスの手になる子どもたちには、子どもならではの幼さや可愛らしさに加えて、その内面性や個性の鋭い描写を見てとることができます。本作でも、物怖じすることなく、まっすぐにこちらを見つめるクララ・セレーナのたたずまいには、幼くして利発な気性が感じられるのではないでしょうか。しかし、不幸にも、本肖像画の制作から7年後、クララ・セレーナは12歳で短い生涯を終えました。

ペーテル・パウル・ルーベンス
《マルスとレア・シルヴィア》

[1616/17年頃 油彩/カンヴァス 208×272cm]

軍神マルスは、かまどの女神ウェスタの神殿に使える巫女であったレア・シルヴィアに恋焦がれ、彼女が眠っているすきに忍び寄り、想いを遂げました。本作では、マルスは甲冑を身につけつつ、かぶとは傍らのプットーに預けて、レア・シルヴィアに駆け寄っています。驚いたレア・シルヴィアは身をひいていますが、マルスを彼女の方へと導く愛の神キューピッドの存在は、この恋の成就を暗示します。古代ローマの詩人ウェルギリウスは、このときレア・シルヴィアが宿した双子の息子ロムルスとレムスが、長じてローマの建国者になったと伝えています。

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© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna

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