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マリア・カラスに捧ぐ 伊デザイナーが競演 グッチにヴェルサーチ…

2009年12月22日12時43分

写真:トラサルディ拡大トラサルディ

写真:スカラ座の背景に浮かぶフェレのドレスで展示は始まる拡大スカラ座の背景に浮かぶフェレのドレスで展示は始まる

写真:ラファエラ・クリエル拡大ラファエラ・クリエル

写真:グッチ拡大グッチ

写真:エミリオ・プッチ拡大エミリオ・プッチ

写真:ヴェルサーチ拡大ヴェルサーチ

 世紀の歌姫マリア・カラスをイメージして制作されたドレスの競演会が25日まで、東京の日本橋高島屋で開かれている。ヴェルサーチやグッチ、フェレといったイタリアを代表するデザイナーたちがカラスの没後30年を記念して07年に制作、ミラノでの展示に続く巡回展だ。アリアの響く中、22点のドレスがゆかりの人々のエピソードとともに伝説のディーヴァの世界へと誘う。(アサヒ・コム編集部 柏木友紀)

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 足を踏み入れた途端、耳に届いてきたのはオペラ「トスカ」のアリアだ。スカラ座の大天井をバックに浮かび上がる紫のビスチェ・ドレスはジャンフランコ・フェレ。緞帳(どんちょう)が上がる瞬間のきらめきをイメージしたというフェレは「崇高な美と激しい感情の起伏。彼女の持つ『コントラストの調和』が、ドレスを選ぶ決め手となった(抄訳)」と話す。続くラファエラ・クリエルのドレスは、重厚感あるビーズ刺繍(し・しゅう)で歌の女王の品格を表現している。

 「カルメン」が響く小部屋では、エトロがスパンコールやビーズをペイズリー柄にちりばめたファーのストールで熱情を表現していた。「透き通った声が悲哀に身を任せるかと思えば、激しく白熱する声で情熱をほとばしらせる。そんな彼女の響きをストールの交錯するトーンで表現した」とヴェロニカ・エトロ。

 グッチのデザイナーのフリーダ・ジャンニーニは、「50年代の社交界」をイメージし、真珠貝を花びらにあしらった黒のカクテルドレスを出品した。ヴェルサーチは「彼女のイメージは不滅であり、その神話は揺らぐことはない」と、黒のミンクボレロとビジューのドレスで力強さを表現した。

 「私が初めてマリアを見たのは、『パルシファル』の公演だった。衣装は薄いベールだけ。今ほどやせておらず、もう少し丸みのある体つき。すぐに私はこう思った。この女性が身にまとう服を作り出す人間が必要だと」

 カラスが出演するオペラの演出を手がけ、映画「マリア・カラスの真実」に自らも出演した巨匠ルキーノ・ビスコンティの言葉に触発されるかのように、希代のデザイナーがその意匠を競う様は圧巻だ。

 主催元のイタリア貿易振興会によると、この競演会は「日本におけるイタリア2009・秋」の一環。同国文化を代表するファッションとオペラを共に感じ取れるイベントとして企画したという。

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