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AAN発
アジアと欧米の識者による様々な立場からの意見です
地域共同体 韓日の協調が最優先課題
南宮 坤(ナムグンコン)
東亜日報21世紀平和研究所研究員
<慶煕大教授>

南宮坤・慶煕大教授

 北東アジアの連携を強める「東アジア共同体」論議が盛んだ。目指す方向は、域内各国間の平和と経済協力を促し、文化的な結びつきを確立することである。

 東アジアはかつて中華主義や日本の軍国主義が主導した地域共同体的秩序を経験した。が、最近の共同体論議は特定の国家による覇権を警戒し、域内のすべての国家の自発的な参加をめざす。軍事的な緊張ではなく、グローバリズムという経済的な性格の強い外圧が生んだ結果でもある。

 近年、東南アジアを中心に地域協力が模索されてきた。韓国、日本、中国の3国が積極的に加わり、共同体構築のレベルにまで拡大したのは90年代末のアジア通貨危機が直接的な契機となった。だが、本質的には北東アジアの国際環境が大きく変化し、この3国が共同体構築を通じて共通の利益を保護する必要性を感じているからだ。従って、欧米の地域共同体とは競争関係に立っている。

 3国は東アジア地域構造の急激な変化に伴い、米国との安保・経済戦略を設定し直さなければならない。韓国と日本は米国の政治・経済的影響力から抜けだし、市場を多元化し国家の自立性を確保することが求められている。一方、中国は経済発展を維持するには米国市場が絶対に必要だ。

 ただ、3国とも米国の影響力の増大による軍事的覇権主義の登場を阻むという共通課題も抱える。他方、3国は個別事情によってそれぞれ共同体構想に対する立場の違いも見せている。

 韓国は先進経済圏への参入のため共同体を通じた貿易拡大と企業競争力強化が必要だ。共同体を通じ南北関係改善と統一の契機をつかむことも模索している。

 日本は長期の景気沈滞で米国に全面的に依存していた国家運営がいかに脆弱(ぜいじゃく)であったか気づき、代わる魅力的な戦略として共同体を考えている。国内で強まる「普通の国家」志向と、実力強化を望む声も込められている。

 中国は共同体建設で米国の影響力を減らし、周辺国との友好関係を回復させ、巨大な中華経済圏を生む有利な環境をつくりだすことを期待している。

 東アジア共同体の成否は、域内各国が自国の利益と共同体の利益をどう調和させるかにかかっている。日本主導の円経済圏構想と中国が念頭に置く華僑経済圏の衝突は望ましくない。

 多国間主義に基づく共同体は米国主導の安保体制に背くので、韓日が今後、対米同盟関係をどう定義するかが課題だ。また、WTO(世界貿易機関)に加盟した中国が強大国志向を修正しない限り、共同体構想はつまづくだろう。

 東アジア共同体づくりには韓国と日本の協調が最優先の条件だ。両国は域内国家の経済力格差を狭めるのに主導的な役割が求められる。金融危機の再発を防ぐための対処など、両国の共同常設機構の設立が必要だし、韓日自由貿易地帯の開設も進めるべきだ。

 そのためにも両国は過去の桎梏(しっこく)から解き放たれ、未来ビジョンをともに描いていくべきだ。単純な国家発展や対決に重きを置く一国行動主義の発想を捨て、共存や共生という普遍的価値に基づく未来主義思考を広げなければならない。市民団体やNGO(非政府組織)の連帯活動は重要な意味を持つ。

 共同体には北韓(北朝鮮=朝鮮民主主義人民共和国)の参加が不可欠だ。各国が共同歩調で北朝鮮に対する経済支援と開放支持を積極的に進めながら、域内国家による安保協議体づくりに取り組むことが必要だ。 (原文韓国語)

2002年3月18日「私の視点」に掲載
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