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AAN発
世界の窓fromアジアネットワーク
「平和国家」こそ日本の役割
孔 魯明 (コン・ノミョン)
 韓国元外相

韓国元外相 駐ロ、駐日大使、外相を歴任。日韓フォーラム韓国側議長。朝日新聞アジアネットワーク会長。72歳。

東アジアにおいて、炎暑の夏は歴史の季節である。まだ、多くの人にとって、この歴史は、生きた歴史としてよみがえる。1945年の8月、日本の広島と長崎に原爆が投下され、その結果、戦争は終結し、韓国は36年間の植民地支配から解放され、中国は戦勝国となった。解放と戦勝による喜びと、敗戦による悲しみが交錯した歴史を思う季節でもある。

先ごろ中国で開催されたサッカー・アジア杯の試合で噴出した中国観衆の反日的反応は、終戦から59年を経た今日においても、まだ、生きた歴史がわれわれの近くで息づいていることを知らせた。インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙はこの事件を取り上げ、日本が侵略した国々と十分な和解を進めてこなかったことが、「古傷」として日本の経済的将来にも影響を及ぼす可能性がある、と指摘した。

古い歴史を持ったアジアは、ナショナリズムが強い地域でもある。その強いナショナリズムが、長期的かつ地域的外交政策の遂行において、往々にして好ましくない影響を及ぼす。今度の場合も、中国政府は国民の反日感情の噴出を牽制(けんせい)し、沈静化を図った。しかし、過去の侵略に対する日本の道徳的反省が十分でないという認識が広く中国国民の中にある限り、長く尾を引くことと思われる。

韓国の国民の中にも、中国と同じ思いをする人が多い。

先月、韓国の済州島における韓日首脳会談後の記者会見で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「自分の任期中には過去の問題を論じない」と言ったことが、多くの韓国メディアから反発を招いたことでも分かる。 盧大統領の発言は、95年の敗戦50周年に際して出された植民地支配に対する村山総理の談話と、98年の金大中大統領と小渕総理との間の「韓日パートナーシップ宣言」を踏まえた上で、過去とは区切りをつけ、未来志向に専念したいという思いを語ったものだった。

いずれにせよ、東アジアの平和と安全、繁栄を目指した地域協力を生み出すためには、韓・日・中の間の過去に対する真の心の和解が肝要である。

このようなプロセスを期待するためには、日本の「ポスト小泉」まで待たざるを得ないかもしれない。新しい政府は、新しい姿勢と政策を打ち出すことにやぶさかではないだろうと思うからである。

いま、世界は大きく変わろうとしている。冷戦の終結から15年、米国の9・11事件から3年、国際舞台における多くのプレーヤーたちは、自分たちの役割に対する再評価を進めている。米国のキッシンジャー元国務長官は最近、新聞に寄せた一文の中で、「世界問題の重心が太平洋の方に移動しつつある」という認識を述べ、その主な要因は強大国に浮上しつつある中国であると言った。

日本も今、国際的役割の再定義を図っている。朝日新聞の早野透氏は、参議院選挙後の日本の政治テーマは憲法改正であるとそのコラム(7月10日付)で書いたが、私はもう一つのテーマとして日本の国連常任理事国入りを挙げたい。

国連の正規予算の19%強をまかなう日本と欧州の大国ドイツ(8・6%分担)は、国連憲章が改正されさえすれば、常任理事国当選は問題ないと期待されている。米国はすでに、日本の立候補を支持する立場を明らかにしている。中国の態度は今の段階では明らかでないが、日本とともに東アジアの地域共同体作りを約している中国によって日本の常任理事国入りが阻止された、というような状況をあえてつくるとは思われない。

これらを念頭に置いて、今後の日本の国際的役割を思うとき、「平和国家」として戦後59年間、非核三原則と専守防衛を保持しながら鋭意築いてきた日本のソフトパワーこそ、他の「普通の国」とは異なる鶏群(けいぐん)の一鶴(いっかく)たることに資するのではないだろうか。

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