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書評
アジア関連書籍の紹介です
『地球としごとをする人たち』幸田シャーミン著   TOKYO FM出版   1762円(税抜き)

 タイトルがステキだ。  地球と(なんとでっかいパートナー)、しごとを(生きる醍醐味は、やはり「しごと」にあると思う)、する人たち(仲間は多い方がよい)。  なんだかスケールが大きく、前向きで、元気がでるようじゃないですか。

 かつてテレビのニュースキャスターとしてお茶の間に親しまれ、いまは環境ジャーナリストとして活躍する幸田シャーミンさんが初めて上梓した。「書くのはなかなか大変で」とおっしゃっておられたが、忙しい時間をやりくりして、長年の夢を実現させた。

 二部構成。前半はアメリカの環境教育の現場ルポ。後半は環境関係者のインタビューだ。

 ルポでは、米国東海岸の幼稚園や小学校を訪問。授業に工夫をこらす先生や、自然の大切さを肌で感じる子供たちの姿が報告されている。この本のための書き下ろしだ。

 インタビューは環境専門誌「グローバルネット」に載せたものから、お気に入りの30編を選んだ。欧米の環境研究家や役人から東京・世田谷区の主婦たちまで顔ぶれは多彩。人から話を引き出すのはお手の物で、いきいきとした言葉が飛び交う。  本の冒頭、幸田さんは「私たちは、難問にぶつかったとき、苦痛をもたらす問題点から目をそらしてしまいがちです」と書く。

 環境問題を取材するようになって10年。地球温暖化をはじめ、これぞといった処方箋がなかなか見つからない現状に思いをはせつつ、おっしゃる通りなんだよなあ、でもいったいどうすりゃいいのかと悩む日々。幸田さんと一緒にアメリカを旅し、世界の人たちの貴重な声を聞きながら、やっとフムフム、できそうなこともありそうだ。

 プラス思考で取り組まなきゃ。そう思わされる一冊でした。

(AAN研究員 吉田貴文)
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