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プデチゲ
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最近はコリアンタウン以外でも、韓国家庭料理の店を多く見かけるようになった。メニューを見ると、韓国では定番の鍋料理がたくさん。カムジャタン(ジャガイモと豚の背骨の鍋)、タットリタン(鶏肉と野菜の鍋)、コプチャンジョンゴル(ホルモン鍋)あたりはどの店でも常連メンバー。ソーセージやランチョンミート(スパム)といった洋風食材を用いたプデチゲという鍋料理も人気である。
このプデチゲという料理、名前を直訳すると「部隊鍋」となる。プデというのが部隊という意味で、ソウルの北部に位置する議政府(ウィジョンブ)市が発祥とされる。議政府市には米軍の基地が多く、朝鮮戦争後の物資が乏しい時期に、基地から流出してきた缶詰類などを韓国式に調理したというのが由来だ。韓国料理としては特殊な食材だが、実際に食べてみると不思議に違和感はない。白菜キムチや唐辛子による辛さが、個性の強い肉加工品をしっかりと受け止めている。最近では具が豪華になり、ベーコン、インスタントラーメン、スライスチーズ、コーン、マカロニなどを入れる店も多い。
東京・湯島には、このプデチゲを専門とする店がある。名前もずばり「元祖ブデチゲ」。経営者の全明禮さんは議政府市にある元祖格のプデチゲ専門店「オデン食堂」の親戚に当たり、使用しているタデギ(味付けのポイントとなる唐辛子ペースト)は同じものを韓国から送ってもらい使っている。ソーセージやランチョンミートも、韓国から直接仕入れているという本格派だ。
また、東京・新大久保には軍隊料理専門店という珍しいコンセプトの韓国料理店もある。突き出しがわりに乾パンが出てくるほか、飯ごうラーメン、飯ごうビビンバといった名物料理がメニューに並び、プデチゲも人気メニューのひとつ。8種類の野菜、4種類の肉加工品を含む、16〜7種類の具がどっさりと入る豪華なプデチゲが自慢だ。
寒さが増してゆくこれからのシーズン。熱く、辛く、ボリューム満点のプデチゲをぜひともオススメしたい。
●プデチゲの魅力
プデチゲに限った話ではないが、韓国でも鍋料理のラストには、残ったスープにごはんを投入して食べる。日本のおじやとは少し異なり、スープを少なめにして、チャーハンのように炒めて作るのが韓国式。刻んだキムチ、エゴマの葉、海苔、ゴマ油などを加え、スープを含ませるように炒めていく。仕上がりはちょうどチャーハンとおじやの中間といった感じになる。なお、上述の「元祖ブデチゲ」では、炒める過程でごはんを鉄鍋に薄く貼り付け、ゴマ油でカリカリに焼いたオリジナル炒めごはんを提供。他の韓国料理店とはまた違った、香ばしい味わいで人気を集めている。
●店舗データ 地図
店名:元祖ブデチゲ
住所:東京都文京区湯島3-38-11第2みよしビル1階
電話:03-3834-4563
店名:クンバリ本店
住所:東京都新宿区百人町1-5-24アーバンハウス新宿1階
電話:03-5272-9320
店名:クンバリ2号店
住所:東京都新宿区百人町1-22-1NSKビル2階
電話:03-3368-3229
コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』、『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』、『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。