写真・図版 1月12日、関係筋が明らかにしたところによると、米国務省は今月、ロシア産天然ガスをドイツへ直送する海底パイプライン「ノルドストリーム2」の建設作業に関わっているとみられる欧州企業に対し、制裁のリスクがあると警告した。写真はノルドストリーム2への方向を示す道路標識。ドイツのルプミンで昨年9月撮影(2021年 ロイター/Hannibal Hanschke)

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 [ワシントン 12日 ロイター] - 関係筋が12日に明らかにしたところによると、米国務省は今月、ロシア産天然ガスをドイツへ直送する海底パイプライン「ノルドストリーム2」の建設作業に関わっているとみられる欧州企業に対し、制裁のリスクがあると警告した。

 米政府筋は匿名を条件に「リスクがあることを企業に通知し、手遅れになる前に手を引くよう促している」と述べた。

 同筋によると、国務省は14日か15日にも、ノルドストリーム2の建設作業に関わっているとみられる企業のリストを公表する予定。同事業に保険サービスを提供している企業や、建設機械の検証作業などに関わっている企業なども対象になるという。

 作業を中止しない企業は現行法の下で米国の制裁対象となるリスクがあるとしている。

 関係筋によると、スイスの保険大手チューリッヒ・インシュアランス・グループもリストに掲載される可能性がある。同社のコメントは取れていない。

 ノルドストリーム2側のコメントも取れていない。

 米国のトランプ政権は、ノルドストリーム2が完成すれば、ロシア産天然ガスに対する依存度が高まり、ロシアが政治・経済面で欧州に大きな影響力を行使することになると主張。米国産液化天然ガス(LNG)の欧州への輸出を増やしたい意向も示している。

 ロシア大統領府はノルドストリーム2は商業プロジェクトだと反論。

 ドイツ政府も、ノルドストリーム2は商業プロジェクトであり、環境対策や安全面への配慮で石炭火力発電所や原子力発電所の閉鎖が進む中、天然ガスが必要になっていると主張している。

 バイデン次期米大統領は、副大統領時代にノルドストリーム2に反対する意向を示したが、今月20日の新政権発足後にこの問題で妥協するかは不透明だ。