写真・図版 4月26日、インドで、1日当たりの新型コロナウイルス感染者が35万2991人となり、5日連続で世界最多を更新した。写真は病院に運び込まれる患者。アフマダーバートで21日撮影(2021年 ロイター/Amit Dave)

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 [ニューデリー/ブリュッセル/ジュネーブ/モスクワ 26日 ロイター] - インドで26日、1日当たりの新型コロナウイルス感染者が35万2991人となり、5日連続で世界最多を更新した。欧米諸国が緊急支援に乗り出す中、インド政府は軍隊の医療インフラを可能な限り民間に提供すると発表した。

 保健省によると、累計の感染者は1700万人を突破。1日当たりの死者は2812人で、こちらも過去最多。これまでの死者は19万5123人に達した。専門家は、実際の死者数はこれより多いとみている。

 モディ首相は25日、全国民にワクチン接種と警戒を呼び掛けた。病院は患者であふれ、医師は医療崩壊を訴えている。

 インド国防参謀長のラワット陸軍大将はモディ首相との会合で、軍で備蓄している医療用酸素を病院に提供するほか、医療分野の退役軍人を新型コロナ関連の医療施設に派遣すると述べた。

 25日にはバイデン米大統領がワクチンの原材料や医療機器などをインドに送ると表明。ドイツも医療機器や救援物資を送る方針を示した。

 また欧州連合(EU)当局者は26日、インドから医療用酸素と米製薬会社ギリアド・サイエンシズが開発した抗ウイルス薬「レムデシビル」の支援要請を受けたと発表。現時点では、アイルランドやドイツ、フランスが支援する方針を示しており、「今後、数時間から数日でさらに多くの支援が確認できるだろう」とした。

 ロシアの政府系ファンド、直接投資基金(RDIF)のキリル・ドミトリエフ総裁は26日、同国の新型コロナウイルスワクチン「スプートニクV」について、インドが初回出荷分を5月1日に受け取ると明らかにした。出荷量などには言及しなかった。

 同総裁はロイターに対し、「初回分は5月1日に納入される」と述べ、インドの危機脱却に寄与することに期待を示した。

 スプートニクVの海外展開を管轄するRDIFは、インドの大手メーカー5社との間で年間8億5000万回分超のワクチンを生産する契約をすでに結んでいる。

 RDIFはこれまでに、インドでのワクチン生産が今夏までに月5000万回分に達し、その後さらに拡大するとの見通しを示している。

 また、ロシアの製薬会社ファーマシンテズは26日、ロシア政府の承認が得られれば、5月末までに最大100万箱の「レムデシビル」をインドに出荷する準備ができていると発表した。

 一方、タイは感染拡大阻止に向けインドからの渡航禁止に乗り出した。

 ニューデリーのタイ大使館は声明で、タイ国籍を持たないインドからの渡航者に対する入国証明書を停止すると発表した。

 インドは地方選挙が続いており、感染が拡大する中での選挙活動が批判されている。26日も西ベンガル州や1日平均3万人の感染者が出ているウッタル・プラデーシュ州などでも投票が行われる。

 政府統計によると、インドの1日当たりのワクチン接種は5日に450万人に達したが、その後は平均で約270万人にとどまっている。マハーラーシュトラ州の一部地域では25日、供給不足で接種が中止された。

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、インドのコロナ感染状況については「悲惨な状況を超えている」とした上で、同国に対する人的・物資的支援の拡大を表明した。

 *内容を追加しました。