スタジオジブリ新社長はディズニーから転職2008年02月08日 スタジオジブリの新社長に、2月1日付でウォルト・ディズニー・ジャパン前会長の星野康二さんが就任した。プロデュースに専念する鈴木敏夫・前社長とともに同日、会見を開いた。(アサヒ・コム編集部)
鈴木さんはジブリが徳間書店から独立した05年から社長を務めてきたが、映画のプロデュースと社長業を兼ねる負担は大きく、「かねてから社長の引き受け手を探していた」と話した。 「これまでいろいろな方に声をかけたが、応じてくれる人がいなかった。宮崎駿、高畑勲、そして僕という3人の中に入って仕事をするのがいかに大変か、皆さん分かっていらっしゃるから」 星野さんは56年生まれ。米の建材メーカーなどを経て、90年にウォルト・ディズニー・ジャパンに入社。ホームビデオ部門のトップだった94年にジブリ作品のビデオ化を打診したことでつきあいが始まり、その後のジブリとディズニーの提携のきっかけを作った。昨年6月に就任したばかりの会長の職を辞し、ジブリに移る。 「30代、40代、ディズニーで頑張れたことは私の宝物。子供に夢や希望を届ける仕事を続けたいという思いがあり、ジブリのお世話になろうと決めた。経営をしっかり見て、クリエーターがのびのび作品に打ち込める環境作りに努めたい」 鈴木さんは「社長が交代したからといって、事業拡大などは考えていない。星野さんに期待するのは今の状態を維持すること」。ディズニーとの関係も変わりがないという。 星野さんはジブリとディズニーの違いを問われ、「ウォルト・ディズニーは亡くなっているが、ジブリは宮崎さん、高畑さん、鈴木さんもまだ生きている。これはすごいこと。これからもっといい映画を作ろうとしている」。 鈴木さんは代表権を持つ「代表取締役プロデューサー」という肩書になり、まずは夏公開の宮崎駿監督作品「崖の上のポニョ」に力を注ぐ。その次の作品は高畑監督か、「ゲド戦記」の宮崎吾朗監督かと問うと、企画段階と断りつつ「高畑作品、吾朗作品、両方計画し、進めております」。 PR情報この記事の関連情報 |