大哺乳類展 陸のなかまたち 国際生物多様性年 E.シートン生誕150周年/W.T.ヨシモト生誕100周年
トピックス

[朝日新聞記事から]“シートンの目”生き生き 東京・上野で大哺乳類展

(2010年2月3日)

イラストイラスト『Lives of Game Animals』(E.T.Seton)(1925―28)より写真『私が知っている野生動物たち』の表紙

 「シートン動物記」で有名なアーネスト・トンプソン・シートンが生まれて今年で150年。3月13日から東京・上野の国立科学博物館で開催される「大哺乳類(ほにゅうるい)展」は、シートンが残したすべての原著、スケッチ、講演会のレコードなども紹介する。北米を中心に観察を続けた自然と動物を物語や絵画として記録し、後世に伝えた業績を振り返る。

 シートン(1860〜1946)は「オオカミ王ロボ」など多くの名作を著し、「動物文学の父」として知られる。物語につく挿絵も自ら手がけ、綿密な自然観察に基づく洞察力で動物たちの生態を生き生きと表した。

 リアルで正確なスケッチは動物学者からも高く評価され、多くの論文の挿図にも採用された。例えばダグラスリスの足・足跡のスケッチを見ると、シートンが動物をいかによく観察して描いていたかがわかる。

 著作には他にも足跡のスケッチが多く見られる。展覧会の監修者で都留文科大学の今泉吉晴・名誉教授は「現在の動物行動学ではよく使われる手法だが、足跡から動物の生態を読み解こうとしたのはシートンが初めてだった」と話す。

 物語や絵だけでは飽きたらず、開拓時代前の1880年代から最晩年まで、自らもカナダの哺乳類や鳥類を研究。多くの学術論文を残した。アメリカ哺乳類学会の設立にもかかわっている。

 また、シートンはのちに自前の印刷所を設立するほど、本の装丁やデザインにもこだわった。「私が知っている野生動物たち」の装丁は金色でタイトルがはく押しされ、ユーモラスなオオカミの顔と足跡があしらわれている。シートン自身による本のデザインや装丁が楽しめるのは、原著ならではだ。

 「大哺乳類展」は前売り券発売中。ハローダイヤル03・5777・8600。

トピックス一覧

大哺乳類展 陸のなかまたち手数料無料オンラインチケットネットで買って、自宅で発券、カードで決済