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皇太子ご夫婦のお子さまの名前「愛子」と称号「敬宮」を発表する岡弘文・宮内庁総務課長=7日午前10時37分、宮内庁で(代表撮影) |
皇太子ご夫妻の初めてのお子さまに7日、名前と称号が付けられた。称号は「敬宮(としのみや)」、名前は「愛子(あいこ)」と決まった。一般のお七夜にあたる日に行う「命名の儀」があり、天皇陛下が決めて、皇太子さまに伝えられた。ただ、陛下には皇太子ご夫妻の希望が事前に伝えられたという。命名を受けて皇居・宮殿では正午前から、小泉純一郎首相をはじめ三権の長らが天皇、皇后両陛下と皇太子さまにお祝いを述べた。
午前10時36分、宮内庁の岡弘文総務課長が同庁3階の講堂で、「12月1日ご誕生になった内親王殿下は、御名(おんな)を愛子と命ぜられ、敬宮と称されます」と発表した。
同庁によると、名前と称号の出典は「孟子」の「離婁章句下(りろうしょうくのげ)」で、該当個所は広く人間社会で修養すべき基本的道徳を述べ、敬と愛の重要さを説いたくだりという。
天皇陛下が名前と称号それぞれの候補が書かれた紙につめで印を付けるのが古来の習わしだ。
宮内庁によると今回の名前、称号の候補は、3人の学者が協議して選んだが、その過程で両親の皇太子ご夫妻の意見が反映され、最終的にそれぞれ三つに絞られ、ご夫妻が両陛下と相談しながら決めたという。それを「陛下からいただく」形をとったという。
名前は、皇太子ご夫妻の名前、生まれた日時などとともに、天皇家の戸籍簿である「皇統譜」に登録される。
同庁によると、命名の儀は午前9時50分に始まった。皇居・宮殿の表御座所で、天皇陛下が湯浅利夫・宮内庁長官に名前を贈る旨を告げ、名前と称号それぞれを大高檀紙(おおたか・だんし)に書いた「名記(めいき)」を同長官が渡辺允侍従長に渡した。
名記は金の菊の紋が入った黒塗りの箱に収められ、渡辺侍従長は天皇陛下の使者として東京・元赤坂の東宮御所へ出向いて古川清東宮大夫に伝達。午前10時半すぎ、皇太子さまが名記を見て儀式は終わった。
名記はその後、皇居内の宮内庁病院へ運ばれ、東宮女官から雅子さまに伝えられ、「守り刀」などと一緒に赤ちゃんのまくら元に並べられた。
「命名の儀」終了後、衆参両院議長が天皇陛下と皇太子さまに国会を代表して賀詞を渡した。
(12/07)
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