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コータリンは要介護5
■Reライフ 人生充実 車椅子のクッションがちょっと前にズレて、それに足が絡んで床に尻餅をついた話を前々回書いたら、「それはかなり危険だ」と各方面で物議を醸した。ちなみに言っておくと、このクッションは普段使用していない。 ボクは左足にまひがあるので、クッションのほか、ひ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 塚本晋也監督の映画「斬、」が24日から、東京・渋谷のユーロスペースなどで公開されている。 開国か否かで大激動の江戸末期、浪人の男と彼が居候する農村を舞台としている。時代の波に翻弄(ほんろう)される浪人を池松壮亮、農村の娘を蒼井優が演じる。この2人…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 先週のコラムで書いた楽しい仲間との食事会には続きがある。横浜中華街で食事を終えて、9階建ての駐車場に向かった。時間も遅く、ひっそりとしていた。車に乗るために車椅子にブレーキをかけて妻が移乗のためボクを抱きかかえた。すると5センチほど前にずれていた車…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 広島からゲストがやってきた。SNSで知り合った女性だ。数カ月前に広島を襲った豪雨災害のとき、被災地情報を熱心に発信し、あっちこっちを飛び回って復興の手伝いもしていた。 彼女を介して、被災地のボランティアに現場で使う道具を寄付したりもした。その人が…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 10月にあった今年の国際福祉機器展で見てきたものをこうして書いていると、改めて自分が今、何に興味があるかがわかる。まずは車椅子、そして先週コラムで触れた自動車。いずれも生活するための重要な移動手段である。 と同時に、自分の心のゆとりのためにも機能…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 国際福祉機器展に行ってきた。東京ビッグサイトの会場に様々な業種が所狭しと展示する。企業や研究所は毎年、この時をめがけて発表する。もちろん商談の場所だし、マスコミもたくさん来ている。 国産車では、いろいろな面でよく考えられた福祉車両が開発されていて…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 急に思い立って奈良に行ってきた。旅の候補地は関西か青森。この数年行ってみたかったが、いつ行くか、なかなか決定できないでいた。 土曜の昼ごろ「明日から1泊で行けないかなあ?」と妻に聞くと、月曜に二つも仕事が入っているから無理だという。「だけど、今行…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 車椅子の飛行機搭乗設備を用意することが義務づけられたという話を先週このコラムで書いたら、車椅子での移動について、いろいろなところで話題に上った。車椅子はスペースを食うし、エレベーターに乗ったり店に入ったりする時はいつも気を使う。 「デパートの車椅…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 2017年の夏前だったと思う。下半身不随の男性が車椅子に乗った状態での搭乗をバニラ・エアが拒否する事件があった。それならばと男性は車椅子を降り、腕の力で階段を上った。バニラ・エアには奄美大島に車椅子のまま搭乗できる設備がなかったためだ。彼はすぐさま…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 テレビに俳優の杉田かおるさんが出ていた。しばらく見ないと思ったら、仕事を減らしてお母様を介護していたという。お母様は肺の病気で、障害認定は一番重い1級。生死の境をさまよったこともあるなかで、在宅介護されていた。 杉田さんはある時、自分が養っている…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 広島の本通(ほんどおり)という商店街に、全国でも珍しい地図の専門店「中国書店」があった。そこの息子と小学校が同級で、よく訪れた。店に入ると古い紙のにおいがして落ち着いた。結婚を決めた妻を初めて広島に連れて行ったときも、もちろん顔を出した。 そんな…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 暑い日が続いてきたが、気配はもうすっかり秋だ。ベッドで寝ている時の風景は、15センチぐらい開けたカーテンの隙間からみえる空と、庭から聞こえてくる音。それがボクの季節を知る手がかりとなる。 空は青が優しくなった。雲も、かたまりからフワフワと流れ出し…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 物事を極めるには根気が必要だ。昔は水球でオリンピック出場を本気で目指し、365日プールにつかって練習していた。大人になって週刊誌で事件のページを担当すると、本物の専門記者にはかなわないと考えたボクは、誰も訪ねない人にまで取材した。グルグル歩き回り、…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 日曜日、友人のお墓参りや映画の上映会などで帰りが遅くなり、倉庫型の大型スーパーに寄って帰ることになった。トイレットペーパーにフルーツ、サラダの材料にオレンジジュース、洗剤。夕食用にピザを買った。ここのは大きくて安い。味はまあまあ。カートはいっぱいに…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ある夜、妻が「車買ってきちゃった」と言った。 え、あの乗る車?? 記憶の紐(ひも)をたどっていくと数日前、車が壊れてディーラーに持っていったが、修理代がかなり高額と言われたと聞いたような気もする。買い替えるなら今度は福祉車両と、以前から話してい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 西日本豪雨災害の報告会が広島県東京事務所で開かれた。登壇した呉市在住の浦山寧(やす)子さん(「KUREP」編集長)は豪雨当日からSNSを駆使し、被災地の交通網の状況やスーパーの品ぞろえのほか、「こんなものが足りない」「あんなものが余っている」などな…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「美子の部屋」というタイトルの、神蔵美子監督による3本の短編映画上映会に行った。ここで披露された「続たまゆら」という1編は、神蔵さんの夫で作家の末井昭氏と、映画監督の原一男氏が扮する熟女の午後のお茶会から始まる。日本家屋の一間に凜(りん)とした2人…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今週のボツ企画ww 「肉関連企業を5社集めてニクレンジャーを結成する」 ボツ理由→5社も巻き込むなんて実現不可能。。。お蔵入りさせるのがもったいないから投稿だけしてみた(吉野家公式ツイッターより) これが発信されて数日のうちにニクレンジャーが…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 猛暑が続いている。これを書いている日も、全国3カ所で39度超えだったという。熱中症で亡くなった人もいらっしゃると聞く。 我が家にも80歳を超えた義父母が同居しているが、妻は「危ないから夕方まで外に出ない方がいい」「お新香でも食べて10時と3時にお…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 西日本の記録的豪雨、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 ボクの出身地の広島も、ものすごい被害に遭ってしまった。妹家族や親しい知人が無事か、心配で連絡した。返信なんてできっこないと思いつつ。でも、訪問介護事業をしている妹から「みんな無事…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 我が家の在宅介護が始まって、この秋で6年。妻は「何もわからない素人で、怖いもの知らずだから飛び込めた」と話す。たまに「在宅介護は生易しいものではなく、神足さんのようなケースはまれ」というご意見をいただく。 在宅介護が良いか悪いかは一言で言えないし…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「たき火をしに行こう」と誘われた。1年前、このコラムで一緒にたき火をしたと書いた友人だ。30年ほど前、まだ小さかった子どもを連れてキャンプへ行き、家族が寝静まった夜中、2人で意味もなくたき火をして酒を飲んだ。 ボクの一番のライバルで理解者だ。彼が…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 大阪でまた大きい地震が起きてしまった。世界のマグニチュード6以上の地震の2割が日本近辺という。天災の前に人間は無力だ。ボクたちはそういう国に生きているのだから、日ごろから準備して人災のような事故を防ぎたい。 阪神・淡路大震災を教訓に、新潟や東北で…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 先週の日曜日、ひょっこり息子がやってきた。妻と娘は出かけていて、珍しい時にやってきたものだと驚いた。ボクのベッドの横に座った息子とたわいない話をしていると、妻たちが帰ってきて「あれ? どうしたの?」。「父の日に帰ってこいっ、て言ってなかった?」「え…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクの世代は「新御三家」の西城秀樹さん、郷ひろみさん、野口五郎さんや、妹分的存在の桜田淳子さん、森昌子さん、山口百恵さんの「花の中三トリオ」が華々しく活躍していた時代だ。彼女たちも今年前後に還暦を迎える。 そんな同じ時代を歩んだ秀樹さんが5月16…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 先日、あるコラムで振り込め詐欺の話を書いたところ、「実は僕の親が」とか「昨日聞いた話だが、友人の親が」など身近なところで被害があった話が集まった。 ボクが書いたのは2週間ほど前、妻がコンビニのATMで実際に遭遇した現場の話。被害に遭いかけたおじい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 身体が思うように動かないボクにとって、トイレは常に悩みの種だ。脳の回路の問題かもしれない。喋(しゃべ)れないことも原因かもしれない。いろいろな原因で失敗してしまう。言葉に表しづらいが、「出たいと思ったときが出るとき」というのが一番わかりやすい表現か…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 作家の猪瀬直樹さんと画家の蜷川有紀さんの共著「ここから始まる人生100年時代の男と女」(集英社)の出版記念と、2人の婚約というダブルでおめでたいパーティーに出席した。 猪瀬さんとは文筆業の大先輩としてのお付き合いのほか、道路公団の民営化のときにご…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 35年ぶりぐらいに早慶戦にお邪魔した。アメリカンフットボールだ。バックスタンド側の観戦で車椅子席がなかった。一瞬あきらめかけたが、友人夫婦が一肌脱いでくれ、いろいろご配慮いただいた。そのやりとりに恐縮していると、車椅子での観戦を考えることは教育的見…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 2020年に向け、少しずつバリアフリーの整備が進んでいるようだ。いわばユニバーサルデザイン。どの国の人でも、どんな障害でも、どんな年齢でも、どの性別でも使いやすい環境整備が望ましい。 グーグルマップでは、公共交通機関を使う経路で車椅子やベビーカー…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 いま、SNSで「#高校生の自分に伝えたいこと選手権」というハッシュタグでつぶやくことが話題だ。今朝もテレビ番組「ワイドナショー」で、その話題が取り上げられていた。 コメンテーターの松本人志さんが貧乏だった高校時代の自分に言いたいのは「頑張んなきゃ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 数年前から、ボクが入れるプールを探していた。 いろいろ出向いた。新横浜の障がい者センターのプールに、東京・国立のプール。一度車椅子から降りて入らなければならないなど、何人もの手助けが必要でボクには実用的ではなかった。パラリンピックを目指すような人…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 すき焼きを食べた。入院することになったと知人に伝えたら、「精をつけて」と送ってくれたらしい。思いがけず、ご馳走(ちそう)の出発式となった。 くも膜下出血になって6年半が過ぎた。発症後はお酒が飲めなくなり、好物になったものが二つある。一つは肉、もう…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 桜が満開になった新宿御苑へ花見に行った。仲の良い仕事仲間や知人、その家族が集まった。皆が持ち寄ったおいしいものを食べながら桜を愛(め)でて、いい一日だった。 実はその前日、妻に「ねえ、明日の花見に『スカラモービル』持って行きたい」と言って驚かれた…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 最近一番驚いたのは元アスキー編集長が始めた「秋葉原プログラミング教室」。プログラミングとは人間がコンピューターに指令を伝えるためのもので、「まずこれをして、次にあれを、そしてこうする」とお願いすることだ。 例えば自分が悩んでいる問題をコンピュータ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 いつもの定期健診で大学病院まで来ている。午前9時前に着いたのでエントランスで待っているのだが、ホテルのロビーのようだ。テーブルつきの4人がけの椅子が応接セットのように置かれ、グランドピアノの自動演奏もある。 この時は、白衣を着た人が生演奏をしてい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 冬が過ぎて、やっと春がきた。病魔に襲われたり寒くて外に出たくなかったり、何となくぐずぐず過ごした冬が終わったなあと実感する。冬ごもりの間、春から始めようと考えていたことがある。 まず水泳。水泳とまでいかないが、水中リハビリ。さっそく体験を申し込も…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 くも膜下出血で倒れてから今年で7年。がんになったし、骨折もした。今も限りなくグレーな病状を引きずっている。けれど、当初の「死んでしまうかもしれない」という状況から、動かない脳と身体を駆使してやってきて、自分が今よくここに生きているものだと思うと感懐…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 昨年暮れ、登嶋健太さんという好青年と出会った。高齢者施設で働いていた時、「自分の生まれ育った田舎の風景をもう一度見たい」とか「以前行ったスペインのあの場所を見たい」という方がたくさんいたので、360度カメラでその風景を撮影し、「VR」というシステム…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 またまた入院騒ぎになった。一昨年の大腸がんの予後の検査のためで、昨年暮れに「影がある」と言われた。1年検診が終われば検査は半年になると思っていたのに……。なんだか振り出しに戻った気分だ。 くも膜下出血を発症した時は、わからないうちになってしまった…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 3月17日に全国公開される映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」(冨永昌敬監督)の試写に行った。会場は満席で補助椅子まで出ていた。前評判が高い。 末井昭という編集者で、作家で、サックス奏者の生き様を描いた。母親が恋人とダイナマイト心中という壮絶な…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクは映画が大好きで、できれば映画館で見たい。真っ暗な中で光り輝くスクリーンにそのまま入り込み、物語を感じられる気がするからだ。 どうしても見たい映画があって、新宿武蔵野館にやってきた。 広瀬アリスさん主演の「巫女(みこ)っちゃけん。」。お父さ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 羽生善治先生の竜王就位式におじゃました。 これほどものすごい数の報道陣が集まり、関係者がお祝いに駆けつける就位式は異例だ。昨年の30期竜王戦は最初から注目の的だった。あの藤井聡太四段がプロ棋士最高年齢の加藤一二三九段に勝利したのが初戦。最後に勝利…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 妻がぎっくり腰になった。 息子と新しく娘になったお嫁ちゃんが我が家にやってくる初めてのお正月だ。おせち料理を作り、その日の鉄板焼きの準備もした。仕上げにボクもお風呂に入っておめかしをして待っていよう、という手はずだった。 その風呂の途中「あ、や…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 2018年が始まった。ボクにとっては、さらに新しい何かが始まる年の予感がする。ワクワクしている。 まあ、身体のほうは、年齢とともに色々な部分が後退していることは否めない。 が、リハビリは裏切らないというのも本当で、やればやるだけ返ってくる。発病…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今年も暮れようとしている。この1年、なんとか無事に暮らせたことを感謝する。 先日の朝日新聞デジタルに「死早める『飲食拒否』の終末期患者、専門医の3割が診察」という記事が載った。世の中にはボクなんかより大変な闘病生活を送っている方がたくさんいるはず…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 窓から見える快晴の空から師走を感じる。リビングのテーブルにも、冬の日差しが届いている。ストーブで部屋は暖かい。 そんな条件がそろっているものだから、ボクはさっきから、原稿用紙を前に居眠りをしていたらしい。 いま書かなければならない原稿が3、4本…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 故郷の広島にやってきた。 ボクの出身校である袋町小学校で、卒業生の還暦記念同窓会が行われたからだ。 両親が亡くなり、ボクも病気をしてから、故郷はめっきり遠くなった。今回の同窓会だって、幹事の女性たち3人が高校の友人を通して誘ってくれなかったら、…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 渋谷ヒカリエで催された「TOKYO SOCIAL FES 2017」に行った。自分が認知症になったらどう感じるか、どう見えるかを、VRで体験するためだ。イベントの数日前に「THE UNIVERSE」というダンスユニットで、車椅子ダンサーのかんばらけ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 自動排泄(はいせつ)処理装置「キュラコ」(輸入販売元=ウィズ)が我が家にやってきた。 ベッドで寝たきりだったりする人のために、専用のオムツから伸びているホースで、尿や大便などを吸い取ってくれる機械だ。汚物は本体にためられる。汚物を吸い取るだけでは…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 妻が風邪をひいた。10月初めからだから結構長い。最初は喉(のど)が痛くなって声がかれた。ゴホッゴホッ。いつの間にか咳(せき)に変わった。病院に行って薬も処方されているようだが、なかなか抜けない。 ずっとマスクをしている。我が家は老人とボクがいるか…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 長雨だ。ボクの住んでいる街は13日から衆院選当日の22日まで雨だった。1日だけ降らなかったが、家人が朝から晩まで忙しかった。 窓の外を見ていて小降りになったり一瞬やんだり。「今がチャンスかも」と思ったことも数回あったが、ボクのやりたいことがすぐに…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクの脳はどうかしている。もうわかりきっていることだが、たまに自分で自分が、本当に嫌になる。 とにかく忘れる。例えば、たった今帰ってきたリハビリ施設。「どんなリハビリしたの?」と聞かれても、行ってきたことすら忘れている。 「さっき送ってもらって…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 東京ビッグサイトへ国際福祉機器展に行った。16の国と地域から約2万点の最新機器が集まり、毎年、新しい発見がある。ただ今年はショックなこともあった。あるブースに立ち寄った時に「その車椅子、レンタルですよね? 体に合ってないですよ」と言われた。介護用品…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今のボクは病院通いが欠かせない。普段は往診の先生が「身体(からだ)の具合はいかがですか?」なんて聞いてくれて、処方箋(せん)が出る。けれど最近は、骨折で個人病院に通っていたり、がんや脳の定期検査でいろんな大学病院に通っていたり。大学病院は本当に時間…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 息子が結婚した。生まれて30年。その中の丸6年、ボクの介護を懸命にしてくれた。 幼いころから優しい賢い子どもだった。幼稚園の時、ガキ大将に殴られて帰ってきたので、「そんなやつ、やり返せ」と喧嘩(けんか)の極意を教えようとすると、「パパ、暴力はいけ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 中上清画伯の個展「ヨコハマソダチ」を見に行った。 ここでも書いたが、2カ月ほど前、千葉の大多喜町の古民家を訪れた。そこは画伯のサマーハウスで、ボクが休めるように簡易ベッドが用意された奥の間に、大小の作品が飾られていた。 ベッドに横たわると、隣の…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 VRをご存じだろうか。バーチャルリアリティーの略で、日本語では仮想現実。頭に専用ゴーグルをつけて映像を見る。スマホで撮った360度や球体の映像を見れば、そこにいるような気分になれる。アニメの映像なら、その中に自分が入った感じ。ミクロの世界にも身を置…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 周りにいる人の喜ぶ顔が見たい。それは、病気になる前からだ。痛くて曲がった足をまっすぐになんてできっこないと実は思っているのに、「パパすごいね、頑張ったね」と満面の笑みをたたえる家族の顔が見たくて、リハビリも頑張った。あの顔がなかったら、もうとっくに…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 しゃべれないボクの還暦を祝うトークイベントを仲間が企画してくれた。10代からこの仕事を始めて40年以上。年代ごとの思い出を、ボクを良く知る人たちが登壇したり、ビデオメッセージを寄せたりしてたどった。漫画家の西原理恵子さんが、ボクが24時間飲んで食べ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 娘の好きな山Pこと山下智久君が主演する医療ドラマ「コード・ブルー」を見ている。涙腺の弱くなったボクは、いつも涙が出る。 今回は、命と引き換えに自分の一番大切な機能を失う話。一流のピアニストは脳腫瘍(しゅよう)の手術後、ピアノが弾けなくなるかもしれ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 猛暑で熱中症になる人が相次いでいる。先日、我が家に来ているマッサージ師の方が苦笑いしながら言った。 「あれほど患者さんに『部屋、ちょっと暑いんじゃないの? エアコン嫌いでも少しはかけたほうがいいよ』なんて言っていたのに、自分が熱中症になってしまい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「オックスフォード式 超一流の育て方」(岡田昭人著)という本を読んでいて、「『So What?』を大切にする」という項目があった。 ボクには2人の子どもがいる。1人目が生まれたとき、「パパ、もう嫌だ」と言われるまで一緒に遊ぼうと心に誓った。遊んで…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 千葉県夷隅(いすみ)郡大多喜町久我原という大変のどかな集落がある。日本の美しい田園風景が広がる、本当に何も無い集落だ。そこにちょうど1年前、知人の女性が結婚して移り住んだ。今は画家のご主人とともにアトリエを作り、精力的に活動しているという。 そん…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクは、いわゆる障がい者の初心者だ。障がい者認定を受けて6年目。外に出て行くには、まだまだ勇気がいる。 新幹線や飛行機にも乗ったけれど、赤ちゃんが初めての公園デビューをするような、お試し感満載の外出だ。 満員電車や連絡なしにLCC(格安航空会社…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 最近、我が家のケアマネさんが変わった。これまでの人には、くも膜下出血の発症後に退院してから、ボクが最良のリハビリを受けられるように、5年という長い間、担当していただいた。妻はそのケアマネさんを気に入っているようだった。ボクは5年たってもお名前を覚え…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 病気になって気づいたら、いつも家族が近くにいた。当たり前のようだが、まったく当たり前ではない。病人に寄り添うことが、どれだけ大変か。最初、ボクは心も体も大変で、そのことに気づかなかった。途切れ途切れの記憶と、痛いとかつらいといった感情の合間、いつも…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ただいまの時刻は深夜1時40分。病後、こんなに遅くに原稿を書くのは初めてだ。 さっきまで、金子清文さんという役者が主演する映画「雪子の部屋」を見に行っていた。写真家の神蔵美子さんが監督した初めての作品。色がきれいで、不思議な世界観の短編だった。 …[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 柳谷杞一郎という友人が東京・上荻に「カタコトキッチン」という店を開いた。麹(こうじ)をつかった発酵食品を売りにした、酒と料理の店だ。 柳谷とは広島で中学・高校、それと東京の大学と、ずっと一緒だった。彼は成績も良く生徒会長で美術部。絵に描いたような…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 車椅子での外出はトイレが大きな問題だ。自走できる人、介助が必要な人、車椅子で入ってもトイレを使える人、人工肛門(こうもん)などを使うオストメイトの人、オムツを換えたい人など、いろいろいる。車椅子マークでも用を足せない方は多いだろう。 ああいうもの…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「ねこ背がラクラク治る本」(岡田和人著)が我が家に届いた。表紙の「疲れと痛みに効く!」の文字を見れば開かずにはいられない。しかも簡単な体操でガチガチに凝った体がほぐれ、血行を良くする方法も出ているという。 本には「うつむいていたら幸せにはなれない…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 介護生活で「臭(にお)い」の悩みを漏らす人は多い。長く寝たきりだったりすると、その部屋が独特の臭いになっていることもある。問題は、そこにいる本人がその臭いに気がつかないということだ。 ボクが入院中、妻は「麻痺(まひ)している方の手が変な臭い」と言…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「今日、初めての給料日でした。感謝をこめて明日の夕飯にご招待いたします」 娘からメールが来た。祖父母を含めた家族6人にしゃぶしゃぶをごちそうしてくれた。子どもだと思っていたのに、急に大人になったようで、よくぞここまで無事に育ってくれたと、何とも言…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 以前にもちょっと書いたが、言語聴覚士のリハビリを再開した。昨年のがんの手術のときに食べられなくなって「喉(のど)を鍛えるために喋(しゃべ)る練習を」となったからだ。 それはくも膜下出血で倒れた5年前だって必要だったに違いない。だが在宅での療養を決…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 病気をして自分でも驚いたのは、この食いしん坊なボクが食事をおいしく取れないことだ。家族にとっても、かなりの悩みの種だった。 そんなとき「通販生活」という雑誌で介護食の特集を任された。介護食を出すレストランや自宅で出来る工夫を取材し、介護食のプロが…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 お花見の季節がやってきた。桜はそれぞれの人の思いを乗せて舞う花だ。以前のボクだったら格好の酒飲みの理由で、花をめでるのは二の次だった。風景の中の桜だ。 子どもが小さいときはバスケットにお弁当を詰め、原っぱの桜をバックに子どもの写真を撮った。のどか…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 娘が大学を卒業した。あと数日したら社会人になる。 ボクがくも膜下出血になったときは高校2年生だった。生きるか死ぬかなんていう修羅場を過ぎて入院生活が続いていたころも、ほとんど毎日、学校帰りに顔を見に来てくれた。 娘が来ると病室が数倍明るくなり、…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今年も3・11がやってきた。まだ復興が思い通りに進まない現実はある。 福島県天栄村も、除染作業が行われていた。けれど今、「特別なことは何もない」ように感じられる山間の村だ。それを世界に伝えようと、「恋愛奇譚(きたん)集」という映画はうまれた。 …[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 このところ雑誌の取材で外に出ることが多く、介護関係の場所によく行った。そこで聞いた言葉に「音楽療法」がある。数年前に比べたら雲泥の差。音楽療法を採り入れる施設も多くなったのだろう。 音楽療法とは、緩和ケアに音楽を用いたり、認知症や精神的なリハビリ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 2月27日、Reライフのイベントがあった。皆さんと直接会える数少ないチャンスだ。しゃべれないボクのトークイベント。ボクが話したいことは事前に原稿に書く。それをナレーターの方が読み上げる。このコーナーに書いたリハビリの様子や京都旅行、入院中の様子など…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクは広島の一番賑(にぎ)やかな場所で生まれた。アーケード街のすぐ横に家があった。目の前には、屋上にぐるぐる回る展望レストランがあるホテル。並びにはボクの家の洋裁品店のほか、古本屋や喫茶店、雑貨店、今にもつぶれそうな小さな個人商店が立ち並ぶ、不思議…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今日は妻が出かけるので、お弁当を作ってくれた。昼になったらヘルパーさんか誰かが食べさせてくれるだろう。 お弁当は、なんとなく嬉(うれ)しい。我が家のお弁当の歴史は今年30歳になる息子が3歳の時からで、もう25年以上。まだボクが健康だったころ、今流…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 妻に用事があって、1週間ほど家にいなかった。介護する家族には、休みなど1日もない。 ボクは普段、妻や息子や娘、往診の先生、ヘルパーさんにマッサージの方、理学療法士に言語聴覚士、ドライバーの方などのお世話になっている。この人たちがいなければ生きてい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ある新聞に「休み時間楽しんでいますか?」というコラムが載った。元校長先生の文章で、小6を担任した際、皆と交わらずに本ばかり読んでいる転校生の女の子がいた。「皆と遊べば?」と言っても読書の方が好きという。いじめられている様子もない。その先生は学校の休…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「これは旨(うま)い!」と言って、あなたは何を思い浮かべるだろうか? ボクだったら、炊き立ての熱々つやつやご飯の上に、ピリッと山椒(さんしょう)の粒が利いたちりめんじゃこをのせたやつ。ご飯の湯気で、ちりめんじゃこも光ってくる。口に運ぶとハフハフいう…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今年はなんとなく変化の年になりそうだ。面白い年になるんじゃないか。世界は激動の兆し。日本のピンチになってしまうのでは? そう嘆いていても仕方ない。ピンチはチャンス。どうにかみんなの力で切り開いていきたい。 ボクの病気も、どうにかピンチをチャンスに…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 新しい年になって1冊の本が送られてきた。「少年時代」(集英社)。著者は高倉健さんで、生前の連載や未発表の遺稿をまとめたものらしい。初恋や母親、戦争の思い出など、健さんの少年時代が絵本仕立てで書かれている。 もう25年ぐらい前の話だが、香港のホテル…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 東京の年始年末は、空気自体がどこか違う。 散歩をしている親子をみても、足早にどこかに向かっている婦人をみても、忙しいはずなのにゆっくりと時が流れているような、そんな空気だ。いつもの空気とは絶対に違う。仕事が休みになって、東京と近郊の人口が里帰りで…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 皆さんの夢は何だろうか? 12月になって、ボクは大きな夢に向かって前進し、それを遂げようとしている人々に出会った。 片渕須直監督の「この世界の片隅に」というアニメ映画。戦争直下の広島で生きていたすずという女性の話だ。つらい悲惨な話のはずだが、心に…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 週末からまた体調を崩してしまった。お食事中の方には申し訳ないが、上から下から大変な騒ぎだった。 スムーズに動ける体ではないので、オムツのお世話になっている。一日の大半をベッドで過ごしている人にオムツは最大の問題だ。本人もさることながら家族にとって…[続きを読む]
Reライフ面でコラム「コータリンは要介護5」を連載中の神足裕司さんが、12月23日にトークイベントを開く。「クリスマスだよ! コータリさん 2017年を乗り切る10の知恵」と題し、友人のコラムニストえのきどいちろうさんや元週刊アスキー編集長の福岡俊弘さんとともに、今年1年を振…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 車椅子で困ることの一つが「外食のお店選び」だ。 もともと外出好きなボクとしては、思い立ったときにフラッとどこかの店に行っておいしいものを食べたり、様々な会話が飛び交う店内で一杯引っ掛けながら空気のように溶け込んだりしたいのだ。 しかし我ながら車…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今日から新しいリハビリが始まった。クモ膜下を発症してから5年が経ったボクは今、あまり喋(しゃべ)れない。「喋れるはず」といわれているが、話せないのだ。発症したてのころは理学療法士(足)、作業療法士(手)、言語聴覚士(喋り)と三種類のリハビリをしてい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 11月11日は介護の日。ボクは大勢の方に介護してもらっているが、こんなふうに自宅で過ごすことができるのは、くも膜下出血を発症して1カ月も経たないころに決まったと言っても過言ではない。 当時は急性期の大学病院でまだたくさんの管がついていた状態だった…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 この原稿を書いている今、日本シリーズは2勝2敗のイーブン。我が家は本当に大変なことになっている。 広島出身のボクは言わずもがな大のカープファンだ。 カープは広島の町とともにあった。原爆で壊滅的だった広島の復興を目指し、球団を作ったのだという。そ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 退院してすぐに京都旅行なんて、誰が聞いても無謀な話だ。ボクはまだ食事がうまくできなかった。ミキサーでマヨネーズ状にしたのがやっと。けれど、この旅行を目標に闘病した。 「どうしても行く」というボクに、一緒に行く家族も友人も反対しなかった。ボクのわが…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 退院は急に決まった。 実は夏前から、京都への家族旅行を計画していた。親しい仲間も一緒だ。今回の手術は10日間ほどの入院と聞いていたのに思いの外、長引いた。旅行も危ぶまれていた。 がんの手術は成功したが、ボクには麻痺(まひ)がある。「普通は手術の…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「パパ、悲しいの?」と、妻に起こされた。きっと泣きべそをかいたような顔で寝ていたんだと思う。「どうしたの?」と聞かれ、首を横に振る。「別に悲しいことなんてない」と答えたかった。妻が部屋を出て行ってから、百面相みたいににっこりした顔を作ってみる。そう…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 もう1カ月以上、入院している。その間に、ひとりの看護師さんの名前を覚えた。 「高橋さん」 なぜ覚えたかと言えば、名前を呼ばれることが普通の看護師さんの5倍はあったから。廊下で他の看護師さんが「高橋さんどこ? ちょっと手伝って」。患者さんが「高橋…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 入退院を繰り返している。 2畳にも満たない広さをカーテンで仕切った6人部屋。そこが自分の住処(すみか)だ。 隣の人の息遣いも、家族の内緒話も聞こえる。カーテンの仕切られた隣の相手側に、点滴台の脚がちょっとでも侵入すると、無言の、時に声にした抗議…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 闘病中のボクがとても気に入っているものがある。「アイ浄綿(白十字)」という濡(ぬ)れた脱脂綿だ。朝起きると、なぜか目やにで右目があかなくなっていた。医師に聞いても特に病気ではないらしい。濡れタオルで拭いてみたが、なんとなく不安だ。そんな話をしている…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 退院したと思ったら、またまた病院に舞い戻ってきてしまった。こうなったらじっくり調べて治してもらおう。 病人というのは、どうも弱い。医師から病気の説明をされるとき、お父さんに怒られた幼児のような気持ちになってしまう。「だって、こうなんだもん」となか…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 退院してきたボクは結構忙しい。甥(おい)の結婚式に行ったり、自分の50代最後の誕生日会を開いてもらったり。「退院したばかりで大丈夫?」と言われるが、いつまでも寝てはいられない。 そう、普段寝たきりのボクでも、家にいれば食事をとるために食卓まで行く…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 やっと退院した。家に帰ってくることが決まると、いつもお世話になっているケアマネさんが「看護サマリーをもらってきてください」と言う。入院中の様子を示してあるものだ。それを見ながら会議を開くためである。 ヘルパーさんや福祉用具を借りている会社、デイサ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクたちの若いころの待ち合わせといったら「数寄屋橋に6時ね」と約束した後、相手が30分遅れようとも、そこでずっと待ち続けた。携帯などなかったから、そこに、その時間に、ちゃんと行かなければ会えなかった。当たり前の話だ。 平成生まれの人たちは「夕方、…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 「Pokemon GO」(ポケモンGO)の配信が7月22日、日本でも始まった。スマホなどの端末にゲームをダウンロードして持ち歩くスタイル。息子は祖父に「どういうもんなの?」と聞かれ、こう説明していた。 「昔はカブトムシとかクワガタを捕まえて戦わせ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 鼻がやたらムズムズする。手をやると何かに当たって、それはすごい勢いで鼻から取れて、ビューンと音をたてた。それに次いで「あぁ!」と悲鳴にも近い女性の声。知らない天井、知らない白衣の人。「あ、病院なんだな」とすぐにわかった。 ボクは、自宅から救急車で…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクの家にお見合いの話がよく舞い込んでくるようになった。こういう仕事をしているから、知り合いが多いんじゃないかと思われているのかもしれない。 「誰かいい人いませんか?」。そう言ってくるのはボクと同じ世代の母親。子どもはまだ若いじゃないかと思える年…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今回の参院選で大きく変わったのは18歳からの選挙権だ。19~22歳の知人に「選挙行くの?」と聞いた。 4人は「行かない。だってわからないんだもん」と言い、1人だけ「初めてだから行ってみるかも。でも誰がいいかわからない」。どんな政党があるか、どんな…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 参院選が公示された。あるテレビ番組でタレントの山口もえさんが「選挙に行くとすがすがしい気持ちになる」と言っていた。確かにそうだ。 我が家も小学生だった子どもを連れて行き、投票所の入り口で待たせておいた。なんとなく選挙ってこんな感じなんだよって、知…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 どんな些細(ささい)なことでもいいから自分が必要とされているということは、生きている上で大切なことである。逆に「やっかいものなんじゃないか?」と感じてしまったら、いたたまれない気持ちになるだろう。意固地にもなるし、「自分はここにいるんだ」と誇張した…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 阪神淡路の時も取材に行った。東北へも足を運んで「何が今一番必要か?」と聞いて回った。初めて被災地を取材してから21年、残念ながら障がい者についての取材はしていなかった。熊本の地震で、身体が不自由な方々はどうしておられたのだろうか? 自分がこういう体…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクが子どものころ、大人たちは原爆のことをあまり語りたがらなかった。それぞれが、それぞれの心と体に、重く秘めていたのだ。 母は60を過ぎたくらいから「いまでも、あの日の光景を思い出してうなされることがある」と、たまに話すようになった。ボクにという…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 今年の就職活動もどうやら始まっているようだ。我が家にも大学4年生の娘がいる。そんな娘の就活の話は、娘が真剣だから更におかしい。 就活用に黒いスーツを買うと言って、どれにしようか悩んでいた。「そんなの買わなくていい」とボク。あの黒いスーツを着るとい…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクが大学4年生のとき、雑誌に連載をさせてもらっていた。そこの出版社に新人がいた。かっこいいキャリアウーマンが多いなか、サンドレスみたいなのを着て、女子大生のような、のんびりした風貌(ふうぼう)。なのに暴走族の総長に1人で取材に行ったり、怖いもの知…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクには、心配の種がある。それは、息子と娘の行く末である。病気の父がいて、人生の幅を狭めてしまったのではないかと心配でならない。結婚だってしたくてもできなかったらどうしよう、なんていらぬ心配ばかりしてしまう。行きたいところへ行って、やりたいことをや…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 先日、コラムニストのえのきどいちろうさんや元アスキーの福岡俊弘さん、TBSの阿部千聡さんなど異業種の面々が共にトークイベントを開いてくれた。喋(しゃべ)れないボクのトークイベントだ! 仲間の力は、不可能を可能にする。 発病後、仕事仲間たちがフェイ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 また大きな被害の天災が起きてしまった。熊本・阿蘇・大分、広範囲にわたっての地震。孤立状態になった方もいらっしゃる。そんな状況になったら、ボクら体の不自由な人間はどうしたらよいか。 ボクの町内会では、高齢者だけの世帯や障害がある自力で逃げられない人…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 ボクの記憶は曖昧(あいまい)だ。4年半前にくも膜下出血で倒れてから、それ以降の記憶があまりない。 こうして書いているのも、何回かインタビューされたり書き留めたりして刷り込まれたものなのかもしれない。 昨日誰かに会ったとか、何を食べたか、そんなこ…[続きを読む]
■Reライフ 人生充実 その日は突然やってきた。 今のボクは左半身不随、高次脳機能障害を患う身体になってしまった。要介護5で寝返りも打てないし、歩くことも、もちろんできない。話すこともほとんどできない。記憶することも苦手である。 2011年9月3日、広島で仕事を終えて…[続きを読む]
コラムニスト。60歳。2011年秋にくも膜下出血に倒れたが、自宅で執筆活動を再開。辛口のグルメルポ「恨ミシュラン」などで知られる。愛称コータリン
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