性暴力の根絶を願うフラワーデモが全国に広がる中、性行為の前に互いの意思を確認する、「性的同意」の大切さを指摘する声が高まっています。近年は、各地の学生団体がガイドブックや動画を作成。望まない性行為をなくしていこうとする発信を続けています。
　３年前の刑法改正で、女性のみを被害者とする「強姦罪」が、被害者の性別を問わない「強制性交罪」になり、厳罰化も進みました。ただ、暴行や脅迫などがあったと立証できない限り、犯罪にならない、という根幹は変わっていません。このため、被害者の意思に反した行為だと裁判所が認めても、無罪とする判決が続いています。
　世界では、ドイツ、スウェーデンなど、同意のない性行為をレイプ罪と法律で規定する国が増えています。
　日本でも法改正を求める声があります。一方で、戸惑う声も聞かれます。そもそも、私たちは日常生活で明確に意思表示をしているでしょうか。「ノーと言ってよいのだと、もっと早く教えてほしかった」という声も出ています。まずは性関係について考えを出し合い、日本社会で、互いを尊重した関係をどのように確立できるのか、探っていきたいと思います。

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