久しぶりの旧友の中で”浮かない”コミュニケーション術

日本メンタルアップ支援機構代表理事 大野萌子さんに聞く(下)

2018.07.25

 今回の「同窓会」特集にあたり、Reライフ読者会議メンバーにアンケートを行ったところ、参加経験者の中で「参加して後悔したことがある」人が27%いました。昔を知っている仲間とはいえ、久々に会う人とのコミュニケーションの取り方について「何を話したら良いかわからない」「話が噛み合うかどうか心配」と不安な人も多いのではないでしょうか。その理由を尋ねる質問(複数回答可)では、「話が噛(か)み合わなかった」(49%)、「参加者の成功譚(たん)や自慢話にうんざりした」(34%)、「雰囲気に溶け込めなかった」「会いたくない人がいた」(20%)などの回答が上位になりました。

同窓会に参加して後悔したことがある人に聞いた「後悔した理由は?」(複数回答可)

 そんな同窓会への「不安」を抱える人たちのために、コミュニケーションのコツを日本メンタルアップ支援機構代表理事の大野萌子さんにうかがいました。

日本メンタルアップ支援機構代表理事 大野萌子さん
 「それぞれの背景は違うため、現在の生活圏の話をすると噛み合わないことがあるかもしれません。自慢の場ではなくフラットな関係性から人間関係を深める場なので、昔の楽しかった思い出話を会話のきっかけにすると盛り上がると思います」と大野さんはアドバイスをします。

 同窓会は損得抜きに、フラットに付き合える仲間とのひとときを楽しみに集う場。そこに自慢話や成功譚を持ち込んでも、マウンティングになり、場をシラけさせるだけになってしまいます。

 実際に大野さんが聞いたという同窓会エピソードの中にも「ビシッとスーツに身を包み、ビジネスの成功話を友人にして回っている同級生がいましたが、話を聞いてもらえず途中で帰ってしまったことがありました」というものがあったそう。自慢話ではなく、過去の時間を共有し、相手のことを思い出してあげることで、昔の楽しかった話に花を咲かせるのが同窓会の会話術のポイント。心を解放し、同窓会の時空間を心から楽しみましょう。

 さらに大野さんは「コミュニケーションの基本は話しすぎないこと」とも教えてくれました。

 「人は基本的に自分のことを知ってほしいという欲求を強く持っているものです。しかも同窓会のようにすぐに打ち解けられたり、昔を知っていて心を許しやすかったりする間柄では、自分の話を聞いて欲しくて、どうしても饒舌(じょうぜつ)になりがち。“話す”と“聞く”のバランスをうまくコントロールできると、お互いに心地よく会話を楽しめるはずです」

 「話す」と「聞く」のバランスの調整−—。これは、普段の生活でも活用できそうなコミュニケーションテクニックかもしれません。「同窓会」で楽しく心を解放し、コミュニケーションのスキルアップを目指してみては。

(取材・文 新海あすか)

大野 萌子(おおの・もえこ)

一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。メンタルアップマネージャ、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで講演・研修を行い「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『「かまってちゃん」社員の上手なかまい方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)等がある。

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