消化吸収を司る「腸」。近年では大腸にいる1000種類600兆個もの細菌がつくる腸内環境が、免疫や様々な病気と関係していることがわかってきた。普段から「腸」について関心の高い読者会議メンバーに、5日間、食事と運動、そして便を記録してもらい、その悩みやこれからの食事について、腸内細菌の専門家である理化学研究所特別招聘研究員の辨野義己(べんの・よしみ)さんを囲んで語り合ってもらった。

健康左右する腸内環境 「長寿菌」がカギ
この日集まった6人の読者会議メンバーは、事前に行った食事チェックでも3食きちんと食べ、下記の「腸年齢チェック」の腸年齢も健全。それでも「便がコロコロと硬い」「旅先でおなかの具合が悪くなる」など悩みがあるようで、メンバーは辨野さんの話に興味深そうに耳を傾け、思い思いの質問を投げかけた。

参加者には食事に乳製品をプラスしている人も多かった。「辨野さんはどのように乳製品を取り入れていますか」(70代男性)という質問に、辨野さんは「毎日300グラムの乳製品に豆乳や抹茶、はちみつ、グラノーラなどを入れています」と回答。この男性は乳製品にブルーベリーやプルーン、オリーブオイル、きな粉を入れると話し、辨野さんから「よい食べ方だと思います」と褒められた。

なかには「(便が)たまりやすい」(70代女性)と悩みを吐露する読者も。辨野さんは「水分、食物繊維を食事からしっかり摂取し、運動も心がけましょう。(便を)出すことこそが健康の源です」と呼びかけた。「排便に理想的な姿勢は」(50代女性)との質問が出ると、「”考える人”のような姿勢がベスト。便を押し出す腸腰筋というインナーマッスルが動きやすくなります」とアドバイス。さらに、「腰回りを鍛えることが大事。手足を振り上げ、腰をひねる運動が効果的で、私は1日300回のスクワットも行っています」と自らの健康習慣も披露した。
話題は腸内細菌にもひろがり、「ビフィズス菌がほとんどいない人はいるのですか」(60代女性)という質問が出た。辨野さんは「いませんが、加齢とともに減ります」と回答し、話をつづけた。「健康長寿の人の大腸にはビフィズス菌と酪酸菌が多いことがわかってきました。酪酸菌はがん細胞の抑制や腸管免疫の正常化などに効果があるとされています」。辨野さんはこれらの菌を「長寿菌」と呼び、「野菜をたくさんとり、運動をしている人は長寿菌も多いのです」と語りかけた。
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この連載について / 腸活に挑戦
Reライフ読者会議メンバーが「腸活」に挑戦!腸内フローラ検査を受けたり、ヨーグルトや食物繊維を生活に採り入れたりした読者にどんな変化が生まれたのか、専門家との対話の模様や体験談を紹介します。
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