<連載> 今日から始める“ 腸” 寿生活Q&A

年をとると「便秘」になるのはなぜ?

今日から始める“ 腸” 寿生活Q&A 第1回

2019.03.30

 自分が健康でいられるための一番の近道は、自分の身体についてよく知ること。
 健康の要とも言われている腸について“知っているようで知らない”素朴な疑問をQ&A形式でわかりやすく、お伝えしていきます。監修は腸内細菌研究の第一人者・辨野義己先生です。

Q 年をとると「便秘」になるのはなぜ?

A 筋力の低下や水分量の不足が影響します

 便秘にはさまざまな原因がありますが、年齢を重ねてから便秘になった場合、1つは筋力の低下が考えられます。便は腸の筋肉運動によってつくられ、排出されますが、加齢によってこの筋力が低下すると便秘になりやすくなります。さらに、便を押し出すために必要な筋肉も加齢で弱くなりがちです。

 また、便が直腸を刺激して便意を促すほどの重さになるには水分が必要です。高齢になると頻尿になったり口渇感が起きにくかったりして体内の水分量が不足しがちに。これも便秘の原因になります。

 便秘はビフィズス菌など腸内の善玉菌の減少をもたらします。その結果、腸内環境も悪化してしまいます。

監修:辨野 義己 先生(べんの・よしみ)

国立研究開発法人理化学研究所 辨野特別研究室特別招聘研究員。農学博士。
酪農学園大学獣医学科卒、東京農工大学大学院を経て、理化学研究所微生物材料開発室長をへて現職。45年以上にわたって腸内環境学・微生物分類学の研究に取り組んでいる。テレビ出演をはじめ、「大便力」(朝日新聞出版)、「免疫力は腸で決まる!」(角川新書)、「整腸力」(かんき出版)、「大便通」(幻冬舎新書)「ウンコミュニケーションBOOK」(ぱる出版)、「ヨーグルト生活で『腸キレイ』」(毎日新聞社) 、「ビフィズス菌パワーで改善する花粉症」(講談社)、「べんのお便り」(幻冬舎)、「病気にならない生き方で、なる病気」(ブックマン社)など著書多数。

  • この連載について / 今日から始める“ 腸” 寿生活Q&A

    全身の健康の要ともいわれる「腸」と「腸内フローラ」。いつまでも健康でいるために、“知っているようで知らない”素朴な疑問について、専門家の先生にわかりやすく答えてもらいました。

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