<連載> 著者が語る健康腸寿

腸を整えると⾝体が整う!料理家おすすめのお手軽料理

<著者が語る健康腸寿>料理家・たなかれいこさんインタビュー (下)

2020.01.10

 「私たちが何を食べるのかがいいかは、腸がこたえてくれます」と語る料理家のたなかれいこさん。今回は腸内環境を整えることのメリットや、簡単につくれて腸内環境も整う料理について聞きました。

たなかれいこさん
食のギャラリー612代表・料理家 たなかれいこさん 撮影:村上宗一郎

腸内環境を整えると、肌が乾燥しない

 「お肌は腸のかがみ」とも言われています。お肌の調子と腸内環境は密接につながっているそうで、若い方の関心も高まっています。私自身は冬になってもドライスキンを感じることなく、ハンドクリームも必要なく過ごしています。

 腸を整えると、身体も整います。そして、腸を整えるのに必要なのは、自分がおいしいと思うものを食べること。腸内環境を整える料理の集中講座の生徒さんから「便秘が解消された」「生理痛で悩んでいたのが順調になった」といった感想をいただくと、私もうれしいですね。

 話題は少し変わりますけど、一緒に生活している犬の「みかん」は16歳。初めはドッグフードを与えていたのですが、1歳からはウチのお父さんの手作りごはんを食べています。おかげさまで、人間なら100歳を超えるおばあちゃんになった今も、毎日一緒に散歩してくれます。高齢でホルモンのバランスがくずれ、高熱が出て心配した時も、自然に治っていました。バナナみたいに整った元気なウンチをしているのを見ると、人間以外の動物も腸内環境が大事なんだなとあらためて感じますね。

旬の野菜をすすめる理由とは

 腸からあたためるための食事のポイントは、季節ごとの旬の野菜を使うことです。私たちの体は季節に呼応しており、旬の食材をおいしいと感じます。体が求めているのは、机上で計算した栄養素だけではありません。食べたものの分子が私たちの肉体の分子へと置き換わっていくわけですから、食材一つ一つの細胞レベルの鮮度やクオリティー、元気なエネルギーを取り込まないといけないのです。

 もちろん理想を言えば、無農薬有機栽培や無肥料の野菜を使いたいところです。でも、誰もがいつでもそんな野菜を手に入れられる環境にあるわけではありません。そこに、旬の野菜を選ぶという、もう一つの理由があります。一般的な野菜であっても、その野菜が育つ本来の季節に実ったものは、使われる化学肥料や農薬がはるかに少なく、のびのびと育っているからです。野菜などの買い物をする際は、季節のもの、そして自分に近い地域でとれたものを選んでみることをお勧めします。

 男性の方も、季節の野菜を使って自分がおいしいと思う料理をつくってみてください。腸内環境のためには、善玉菌が好む水溶性食物繊維も、便の形を整える不溶性食物繊維も大切とされています。いろんな野菜を食べていれば、食物繊維のバランスもあまり気にする必要はなく、腸を整えることができると思います。

腸からあたたまる「玉ねぎひたすら炒め」

  もしも身体の調子が悪かったり、腸の調子が落ちていたりして、料理をつくる元気もないという時は……。ひとまずは、お湯に塩やしょうゆを入れて飲んで、おなかをあたためてください。台所に立てるようになったら、野菜をひたすら蒸し炒めにしてみましょう。キャベツや白菜でもよいのですが、お勧めは玉ねぎです。

玉ねぎひたすら炒め

 使うのは、玉ねぎ、オリーブオイル、しょうゆだけ。水を入れる必要はありません。鍋を火にかけ、熱くなったらとろ火で2、30分ほど。トロトロでおいしくて、腸からあたたまる一品が誰でも完成できます。ソースとしてオムレツなどに使うことができ、冷蔵庫で保存もきくので、教室の生徒さんにも好評です。

 本で紹介している「春雨の胡麻ごまあえ」も、手軽につくることができて、好みの味を楽しめるレシピです。自分ができる料理を少しずつ始めて食べるだけで、体はこたえてくれます。ぜひみなさんも、おいしい料理で心も腸も温かく、健康な日々をお過ごしください。(談)

  • 腸からあたたまる たなかれいこ的 料理のきほん
  • 腸からあたたまる
    たなかれいこ的料理のきほん
    たなかれいこ (著) 出版社:朝日新聞出版

     「南青山で食のギャラリー612を主催するたなかれいこさん。著書、「生きるための料理」「腸がよろこぶ料理」はともに、現代のストレスと冷えにまみれた働く女性に支持され大好評。ルールは至ってシンプルですが、れいこさんの食事法を続けていれば、自分の体の声を聞くことができるようになるというもの。体が欲しいものを適切にとる…、間違った流行の情報に左右されずにその感覚を研ぎ澄ますことがなによりの健康法です。本書では、既刊2冊に次ぎ、新たなレシピを求めている読者にむけて、季節に合った野菜から自然の力をいただく64レシピを紹介。さらに、調理法も詳しく解説。たなかれいこ的「料理のきほん」を丁寧に解説しています。

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  • たなかれいこ
  • たなか れいこ(たなか・れいこ)

    食のギャラリー612代表。自らの経験に基づき「たべもので美しく、健康に」を提唱する料理家

    1952年神戸生まれ、札幌育ち。CMスタイリストを経てニューヨークに遊学。帰国後にケータリングサービスを始め、レストラン運営を経て、東京・南青山で「たなかれいこの たべもの教室」を主宰。長野県で無農薬・無肥料・不耕起の野菜ファームや、食と健康に関するさまざまな教室にも取り組んでいる。著書に『穀物ごはん』(青春文庫)、『食べると暮らしの健康の基本』(mille books)、『生きるための料理』『腸がよろこぶ料理』(ともにリトルモア)など多数。

  • この連載について / 著者が語る健康腸寿

    近年ますます注目を集める「腸内フローラ」。肌荒れ、アレルギーから肥満や心にまで影響を与えるとされ、関連書籍もたくさん出版されています。腸にまつわる様々な話を著者にききました。

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