腸マッサージは便秘や中年太りにおすすめメタボなおなかもスッキリ解消

人生100年時代を生きるキーワード・腸活

2020.03.13
腸マッサージ

 40代や50代になると若い頃にはなかった様々な身体の不調を感じることがあります。
便秘、膨満感、腰痛、代謝の低下やホルモンバランスの乱れなど、数えだしたらキリがなくなり、ついつい気分も沈みがち。そんな時は生活のルーティンに「腸マッサージ(腸もみ)」を取り入れてみるのがおすすめです。
 今回は腸マッサージとはどんなものか、どんな効果があるのかについて紹介します。

<目次>

腸マッサージとは?ツライ便秘に良いってホント?

 成人の腸の長さは大体7m程ですが、年を重ねる毎に伸びていき、70代は50代と比較して7cm程長くなると言われています。

 腸は、年を重ねるごとに活動が鈍り、便秘などの不具合が起きやすくなります。そんな腸の動きをよくするために腸マッサージが有効です。

 腸マッサージとは、腹部を手のひらでもむことで動きが鈍った腸を刺激し、動きをよくする方法です。その効果やおすすめの人について説明します。

腸マッサージにはどんな効果がある?

 腸マッサージは、便秘や腰痛、中年太りやメタボリック症候群の改善などの効果があります。その他にも腸の様々なトラブルを緩和するのに役立ちます。

 腸内環境を整えることにより免疫力がアップすることが知られていますが、腸マッサージをすることにより、風邪予防などにもつながります。

腸マッサージはこんな人におすすめ

 次のようなお悩みをお持ちの方は、注意事項を守りながら、腸マッサージを試してみてください。

[腸マッサージがおすすめな人]

  • ・便秘がち
  • ・おなかにガスがたまりやすい
  • ・腹部の膨満感がある
  • ・腰痛がある
  • ・肩こりがある
  • ・自律神経が乱れがち
  • ・冷え性
  • ・不眠がち
  • ・ストレスがたまっている
  • ・代謝機能の衰えを感じる
  • ・生理痛がある

 さまざまなトラブルの改善が期待できる腸マッサージですが、おすすめできない場合もあります。以下の症状を抱えている時は、回復するまではマッサージを控えるようにしましょう。

[腸マッサージが不向きな人]

  • ・妊娠中や出産して間もない
  • ・胆石や腎臓結石がある、疑いがある
  • ・腹部や生殖器などに炎症がある
  • ・重度のヘルニアや重度の腰痛がある
  • ・腹部に潰瘍(かいよう)がある、疑いがある

*特殊な腸管形態の場合は、検査を行った上で適切なマッサージ法での施術が必要になることがあります。主治医の先生に相談の上で、腸マッサージをはじめるようにしてください。

自律神経にも影響を与える

 最近の研究では、便秘が解消されると自律神経のバランスが整うことがわかってきました。つまり、腸内マッサージは腸を正常に動かすだけでなく、自律神経にも間接的に影響を与えると考えられます。

過敏性腸症候群(IBS)やねじれ腸(管形態異常)にも効果がある

 過敏性腸症候群とは、検査では異常が見られないのに、慢性的に腹痛、便秘、下痢の症状が現れる疾患のことで、便秘や下痢などおなかの調子が乱れがちになるのが特徴です。
また、通称ねじれ腸とよばれる腸管形態異常は、脾(ひ)湾曲 (左胸の下)・下行結腸・S状結腸の3カ所が「ねじれて」いる状態のことを言い、欧米人と比較して日本人は症状を持つ人が多くみられます。

 過敏性腸症候群や、ねじれ腸の改善に、腸マッサージが期待できるといわれています。ただし、既に何らかの病気で通院している人や妊娠中、特殊な腸管形、腹部に疾患のある場合は医師に相談の上、適切な腸マッサージを行うようにしてください。

正しい腸マッサージの方法とは

 ここでは正しい腸マッサージの方法について説明します。その前に自分の腸の状態をかんたんに確認できるチェック方法があるのでやってみましょう。

ねじれ腸や落下腸かをチェックをしてみよう

 腸の状態は人によってさまざま。自分の腸が、「ねじれ腸」や「落下腸」かどうか?をチェック項目を見ながら確認してみましょう。

 次の症状を感じる方は「ねじれ腸」の可能性があります。

ねじれ腸のチェックポイント

  • ・子供の頃から便秘だった
  • ・腹痛を伴う便秘になったことがある
  • ・便秘の後、下痢や軟便が出たことがある
  • ・運動量が減った途端便秘になったことがある

 上記4点のうち二つ以上が当てはまる場合、腸がねじれた状態になっているかもしれません。

 ねじれ腸の症状がある方のうち、次の項目に一つでも当てはまる場合は、さらに「落下腸」の可能性も出てきます。

落下腸のチェックポイント

  • ・よく運動をしているのに便秘が改善しない
  • ・立ち上がったときに急に下腹がぽっこり出る

 ねじれ腸や落下腸には、腸マッサージが有効な場合があります。気になる方は、まず医師に相談してみてください。

腸マッサージのおすすめのタイミングとポイント

 腸マッサージを行うにあたって、おすすめのタイミングは身体全体が温まっているときです。入浴後などリラックスしている時に行うと良いでしょう。ポイントは痛すぎない強さで、腹部に対して垂直、おへそに向かうようにおなかを押すことです。

 ストレスがたまるとだんだん呼吸が浅くなってきます。深呼吸をしながらマッサージしましょう。そうすることで腸に無理な負荷を与えず、リラックスして行うことができます。

 痛みが出たり気分が悪くなったりした時は、速やかにマッサージをやめて、しばらく様子を見てください。症状が治らない時は速やかに医師に相談しましょう。

腸マッサージは自分でできる?病院やエステで施術してもらう?

 腸マッサージを病院で指導してもらうことや、エステなどでセラピストに施術してもらうのもおすすめです。しかし、注意点を守れば自分でマッサージすることも可能です。

正しい腸セルフマッサージの方法と注意点

 腸マッサージの方法について順に説明していきます。

  • 1)マッサージの前に必ず両手を温める。
  • 2)おへそに両手を当てて深呼吸しながら、均等にスポンジを押すようなイメージで3cm程おなかを押したまま10秒数える。
  • 3)手のひら全体で右腹部肋骨(ろっこつ)の下を均等に3㎝程押して10秒数えた後、波立たせるようにもみこむ。右腹部をスタートにして時計回りにマッサージする。
  • 4)同じように左部分を行う。
  • 5)両脇腹に親指が背中に、4指が腹部に来るように手を当てて肋骨(ろっこつ)の真下から腰骨に向かって10回もみこみながら腰骨まで移動する。
  • 6)おへそに両親指を当てて、4指を腰骨に当たる位置に置きハの字になるイメージで当てて優しく10回もみこむ。
  • 7)手のひらでおへその近くを腸の形をイメージしながら時計回りに10回ぐるぐる押し流す。おへその真上は急所なので押さないように気を付けましょう。
  • 8)下腹部を左から右へ便を移動させるように10回押し流す。
  • 9)両手の手のひらでみぞおちを中心に、親指がみぞおちに来るように広げて、手のひら全体で膀胱(ぼうこう)の所まで10回グッと押し流す。
腸マッサージポイント

注意点

  • ・腸マッサージは時計回りに行う。
  • ・妊娠中は優しくさする程度にとどめる。
  • ・みぞおちとおへそは急所なので押さない。
  • ・指のピンポイント圧は行わない。

 マッサージは手のひら全体で行いましょう。マッサージの後に一杯の白湯を飲むと、おなかが更に温まるのでおすすめです。

(ポイント)

  • 1)決して、強く押さない。気持ちの良い感じで押していく
  • 2)痛みが少しでも出たら、また、何か体調の不良を感じたら中止する

まとめ

 今回は腸マッサージについて、その効果ややり方をお伝えしました。腸マッサージは、毎日続けることで効果がでます。朝の寝起きに3分、入浴後身体が温まった後や、睡眠前に3分行うなど「腸マッサージ」を生活の一部に取り入れながら継続的に行ってみましょう。

(取材・文 小川 ひさよ)

<関連記事>

  • 小林弘幸
  • 小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)

    順天堂大学医学部総合診療科学講座・病院管理学研究室教授

    各種研究の中で自律神経系バランスの重要性を痛感し、数多くのトップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。著書に『なぜ「これ」は健康にいいのか?』サンマーク出版、『医者が考案した「長生きみそ汁」』アスコムなど。

関連記事

あわせて読みたい

おすすめ記事

PAGE TOP