「家事の常識」にとらわれていませんか? 3段階で減らす

家事研究家・佐光紀子さんに聞く(後編)

2020.03.18

 掃除、炊事、洗濯といった代表的な家事以外にも、細かな家事がいっぱいある。それを「名もなき家事」と呼んで分担すれば、女性の負担は減るはず――。近年、こんな認識が広まりましたが、果たして女性は楽になったのでしょうか。家事研究家・翻訳家の佐光紀子さんは、むしろ「やめられる家事」を探して、やめてみることを勧めます。名前がついてどんどん増えてしまった「メタボ家事」。どうすれば減らせるのか、家事の棚卸しを成功させる「三つのステップ」を教わりました。

佐光紀子さん
家事研究家・翻訳家の佐光紀子さん(撮影:山本友来)

 「どうしても必要だ」と感じる家事は、人によって違います。まず、下記のチェックリストを見て、家事の「常識」を疑ってみましょう。トイレマットや玄関マット、三角コーナーは必要かどうか、考えてみてください。「いやいや、トイレマットは必要だ」と思う人は、印を付けておきます。

STEP1:「やめられる家事」を探すためのチェックリスト

  • □ トイレマットはいりますか?
  • □ 玄関マットはいりますか?
  • □ 洗濯物はたたむ必要がありますか?
  • □ アイロンをかける必要がありますか?
  • □ 大事な靴は箱にしまう必要がありますか?
  • □ 三角コーナーはいりますか?
  • □ シンクの生ごみ受けはいりますか?
  • □ やかんはいりますか?
  • □ 大掃除は必要ですか?
  • □ 掃除機は必要ですか?

(佐光紀子さん著「常識破りの『家事半分』術」から抜粋)

 STEP2 は、チェックが付いた項目について、「どうしてもその家事・モノが必要な理由」を考えます。理由が三つあったら、それはあなたにとって「やめなくていい家事」。理由が二つなら、それをやめたらどうなるかを想像し、1週間過ごした後に必要性を改めて考え、最終判断をします。

 必要な理由が具体的に思い浮かばなかったり、理由が一つしか見いだせなかったりしたら、その家事を実際に1週間やめてみて、必要性を改めて考えて、最終判断をします。チェックがない項目は、その家事を思い切ってやめてみましょう。

 STEP3 は、こういった家事の「棚卸し」をした上で、あなたが「これがやめられたら楽だな」と考える家事を書き出してみます。そしてSTEP2と同じように「どうしても必要な理由」を探してみましょう。あとは同じ流れです。

上手に家事を手放そう

 佐光さんが家事の中で最も苦手だというのが、アイロンがけ。「できるだけアイロンを使わずに済む素材の服を買うようにしてきた」と言います。やかんはコンロ付近に置いておくと汚れるので電気ケトルを使い、掃除機ではなくほうきを愛用しているそうです。

 佐光さんは「人によって必要だと感じる家事は違います。自分が手放してもOKだと思うものから上手に手放していきましょう。『これやめようかしら』『いらないかな』と家族に話すことで、“我が家”のあり方を探ってみると、家事の分担も進めやすくなると思います」と呼びかけます。

(聞き手・見市紀世子、撮影・山本友来)

 佐光さんのインタビュー前編「なぜ負担は女ばかり?『家事のモヤモヤ』解消法」はこちら

  • 佐光紀子
  • 佐光 紀子(さこう・のりこ)

    家事研究家、翻訳家

    1961年、東京都に生まれる。1984年、国際基督教大学を卒業。繊維メーカーや証券会社で翻訳や調査に携わったあと、フリーの翻訳者に。ある本の翻訳をきっかけに、重曹や酢などの自然素材を使った家事に目覚め、研究を始める。2002年、『キッチンの材料でおそうじするナチュラルクリーニング』(ブロンズ新社)を出版。以降、掃除講座や執筆活動を展開中。

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