<連載> 専門家のお悩み相談室

老後のお金について、夫婦でどう話していくべきですか?

作家・楠木新さんが読者の疑問に答えます(4)

2020.06.12

 あなたは定年後、お金を上手に使えますか? 「人生100年時代」を迎え、長い老後に備えて節約や貯金に意識が向きがちです。でも、それだけで幸せな老後を送れるのでしょうか。Reライフ読者会議メンバーの疑問に、『定年後のお金』を刊行した作家の楠木新さんに答えてもらいました。

夫婦で老後について話し合う

Q:兵庫県の60代女性からの質問

 今年3月31日で定年を迎えた夫と、これからどんな生活をして、どんなお金の使い方をしたらいいのか、ため方など、まさに直面している我が家の話題です。「人生100年時代」に、いつまで元気で生活できるか、もし介護など必要になった時のために、お金を残しておくのか、今しかできないことをやっていくのか。夫婦でも考え方は違うように思います。何かヒントがあればと参加希望しました。

A:楠木さんの回答

 定年前後の人にした私の取材では、夫婦間でのお金に対する姿勢は本当にいろいろでした。家計を握っているのも妻のほうが多いけれど、夫が管理している例も少なくありません。実感では、妻のほうがやや多いくらいです。
 共働きの家計の夫婦に話を聞いたところ、定年後の公務員では夫婦間の家計のコミュニケーションはなく、収入も二つ財布も二つの家計もあれば、若い夫婦は使ったお金のレシートを月末に出し合って折半していた家庭もありました。
 今年3月31日で定年を迎えたのなら、ちょうど良いタイミングなので、これからどんな生活をして、どんなお金の使い方、ため方をするかを夫婦で相談されると良いと思います。
 定年になるといったんは解放感に包まれますが、3カ月もすれば時間を持て余す人もいます。お金だけではなく、生活をどうするかも大切な点だと思います。また今後の介護などが気になるのであれば、2~3カ所、介護施設に見学に行くのも良いかもしれません。いろいろな施設があって、金額もサービス内容も違います。わりに丁寧に説明してくれます。

  • 楠木 新(くすのき・あらた)

    作家、神戸松蔭女子学院大学教授

    1954年神戸市生まれ。京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。 人事・労務関係をはじめ総合企画、支社長などを経験。会社勤務と並行して「働く意味」「個人と組織」をテーマに取材を続け、執筆、講演などに取り組む。 2015年3月に定年退職。現在、神戸松蔭女子学院大学教授。『定年後』『定年準備』『定年後のお金』など著書多数。

  • この連載について / 専門家のお悩み相談室

    「第二の人生」を生きていく上で、誰もが様々な課題に直面します。Reライフ読者会議のメンバーから寄せられた悩みや疑問を皆で共有し、解決のヒントを専門家に教えてもらいます。

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