<連載> 専門家のお悩み相談室

年金生活に入り、人生最終盤のお金のやりくりはどうしたらいい?

作家・楠木新さんが読者の疑問に答えます(6)

2020.06.26

 あなたは定年後、お金を上手に使えますか? 「人生100年時代」を迎え、長い老後に備えて節約や貯金に意識が向きがちです。でも、それだけで幸せな老後を送れるのでしょうか。Reライフ読者会議メンバーの疑問に、『定年後のお金』を刊行した作家の楠木新さんに答えてもらいました。

年金手帳

Q:兵庫県の70代男性からの質問

 年金生活で、お金のやりくりに苦労が尽きません。病気や葬式の費用を考えると、なるべく出費を減らそうと思うけれど、孫の入学祝いや留学の費用などがあり、気になるところです。だからといって、自分の楽しみを我慢してまで、緊縮財政の生活も息苦しいところで、老後の生活をどうするのがよいか、悩んでいます。

A:楠木さんの回答

 年金収入だけでは心細くなる気持ちはわかります。それほどお金を使わない範囲で楽しんでいる人もいます。第3回「お金のない人はどうしたらいいの? 老後のお金に不安がいっぱいです」でも述べましたが、朝のラジオ体操、スマホで航空機の離着陸の写真や好きな建物を撮る、図書館やブックオフを利用した読書、子ども食堂などのボランティアのお手伝いなどなど。少しでも興味あることには取り組んでみることもいいかもしれません。面白くなければやめて、また違うことに関心を向ければよいでしょう。

 くわえて地域の人たちと交流を深めることも大切です。遠くの家族よりも近くの他人と言いますか、生活の一部だけでも互いに助け合える関係ができれば、安心感は大きいようです。

  • 楠木 新(くすのき・あらた)

    作家、神戸松蔭女子学院大学教授

    1954年神戸市生まれ。京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。 人事・労務関係をはじめ総合企画、支社長などを経験。会社勤務と並行して「働く意味」「個人と組織」をテーマに取材を続け、執筆、講演などに取り組む。 2015年3月に定年退職。現在、神戸松蔭女子学院大学教授。『定年後』『定年準備』『定年後のお金』など著書多数。

  • この連載について / 専門家のお悩み相談室

    「第二の人生」を生きていく上で、誰もが様々な課題に直面します。Reライフ読者会議のメンバーから寄せられた悩みや疑問を皆で共有し、解決のヒントを専門家に教えてもらいます。

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