<連載> 専門家のお悩み相談室

定年後、暇な時間ができた割に家事に愛着が持てないでいます

家事研究家・佐光紀子さんが読者の疑問に答えます(6)

2020.06.29

 新型コロナウイルスの影響で外出自粛が長引き、家事の負担が増えた人も多いことでしょう。頑張りすぎて笑顔が消えてしまっては本末転倒です。上手な「手抜き術」や家事分担のコツを学びませんか。Reライフ読者会議メンバーの疑問に、『もう「女の家事」はやめなさい』などの著書がある家事研究家・佐光紀子さんが答えます。

テーブルを拭く女性

Q:東京都の70代女性からの質問

 結婚後も職業婦人として、家事は夫に助けられて、定年まで勤め上げました。現在、娘と2人で生活していますが、暇な時間ができた割には、家事に愛着が持てないでいます。 「家事半分術」をうかがって、新たな視点を得たいです。

A:佐光さん「家事をおしゃべりのネタに」

 年を重ねて家事がしんどくなったり、面倒くさくなったりするのは珍しいことではありません。家事はその内容やこだわりを言葉にできることが大事だと思います。できなくなってきたことに気づいたら、そのことを周囲の人に言ってみるのはどうでしょう。

 ご近所の92歳の女性は頼み上手で、困ったことがあると電話があります。日本では「人に迷惑をかけてはいけない、迷惑をかけたくない」という意識が強いですが、誰かに「大変なのよね」と言ってみることで、コミュニケーションが生まれることもあります。

 家事を担っていると何でも一人で決めてしまいがちですが、小さなやりとりを共有していくことで暮らしの風通しがよくなっていくものです。何かの家事を手放してでも、娘さんと一緒に買い物に行く時間を作るような、小さなやりとりを共有していくことが大切だと思います。家事を「おしゃべりのネタ」にすることで、愛着が少し取り戻せるかもしれません。

<他にもこんな声が寄せられました>

  • ・家事が段々しんどくなってきて、何とかしたいと思っています。(東京、60代女性)
  • ・老化で体も頭もしっかり働いていないのにしっかり家事をやろうとするのは無理があり、気楽に楽しく生きられず、人間関係にも影響が出てくると思うので。(東京、60代女性)
  • ・現在老々介護で悩んでいる身の上です。家事は煩雑でキリがなくどこで打ち切るのかを知りたいです。(東京、80歳以上男性)
  • 佐光紀子
  • 佐光 紀子(さこう・のりこ)

    家事研究家、翻訳家

    1961年、東京都に生まれる。1984年、国際基督教大学を卒業。繊維メーカーや証券会社で翻訳や調査に携わったあと、フリーの翻訳者に。ある本の翻訳をきっかけに、重曹や酢などの自然素材を使った家事に目覚め、研究を始める。2002年、『キッチンの材料でおそうじするナチュラルクリーニング』(ブロンズ新社)を出版。以降、掃除講座や執筆活動を展開中。

  • この連載について / 専門家のお悩み相談室

    「第二の人生」を生きていく上で、誰もが様々な課題に直面します。Reライフ読者会議のメンバーから寄せられた悩みや疑問を皆で共有し、解決のヒントを専門家に教えてもらいます。

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