<読者ブログ>

<連載> シネマのある人生(映画部)

ただの謎解きにとどまらない面白さ 殺人あり、ゾンビあり、笑いありのミステリー映画

「屍人荘(しじんそう)の殺人」/おとなの映画感想文

2020.06.04

 読者会議メンバーから映画レビューを募る企画に2019年12月に公開された「屍人荘(しじんそう)の殺人」(監督:木村ひさし)についての感想が寄せられました。
 新人作家ながら国内の主要なミステリー賞を総なめにした、今村昌弘さんのデビュー作を映画化。神紅大学ミステリー愛好会に所属する「神紅のホームズ」こと明智恭介(中村倫也)とその助手である葉村譲(神木隆之介)は、同じ大学に通うもう一人の名探偵、剣崎比留子(浜辺美波)とともに、いわくつきの夏合宿に参加するため、ペンション紫湛荘(しじんそう)を訪れる――。大学生たちが密室で起こった連続殺人に挑む、奇想天外の密室ミステリー。

若手実力派俳優たちの共演が魅力的

 良くも悪くも主人公である三人のための映画。
 神木隆之介さん演じるワトソンは、優柔不断な性格を余すことなく発揮。浜辺美波さん演じる比留子の「キスさせてあげる」という言葉で何でもしてしまう始末。でも結局、神木さんがあってこそ、この映画が成り立っていると感じました。
 中村倫也さん演じるホームズは、美男子なのにちょっと抜けている、そのギャップに魅せられて卒倒してしまうファンが後を絶たないであろうことが容易に想像できました。
 そして、(私の記憶が正しければ)この映画の中では一回も笑顔を見せないという荒業をやってのけた浜辺美波さん。笑顔が魅力であるはずの彼女の、それを封印しての演技は違和感満載でしたが、そのキャラがまた魅力的でした。
 ストーリーは殺人事件あり、ゾンビあり、笑いありのコメディーですが、推理小説としての骨組みは、さすがにしっかりとしています。期待を裏切らない映画、必見です。
(東京都 塚田桂子さん 50代)

続編の映画化も大いに期待したい

 趣味は読書、それも本格ミステリーを好んで読む私であるが、本当におもしろいと思えた作品を読み終わった後は「映像化妄想キャスティング」をひそかな楽しみとしている(当たったためしはない)。しかし、同名の原作はもちろん読んだし、おもしろいと思ったのだが、キャスティングはしなかった。というのも、このストーリーが映像化されるとはみじんも考えなかったからだ。
 この度、映画化されたと知り、「見届けてやる」といった思いで封切り初日に映画館へ乗り込んだ。ミステリーはネタバレ厳禁なのでストーリーには触れないでおくが、映像化の障害となるであろうと思われた要素は、技術で軽くクリアされていた。また、ミステリーとはいえ、笑いどころがちりばめられており、ただの謎解きにとどまらないおもしろさもあった。
 さて、原作には続編とも呼べる「魔眼の匣(まがんのはこ)の殺人」がすでに刊行されており、高評価を得ている。今作を見た後は、こちらの映画化も大いに期待したくなった。
(兵庫県 森みどりさん 40代)

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