定年後の「学び」は、人生最大のエンターテインメントだ

iU学長 中村伊知哉さんに聞く

2020.10.23

 コロナ禍で急速に広がったオンライン授業やwebセミナー。新しいことに挑戦してみたいと思っても、二の足を踏んでいませんか。今春開学した情報経営イノベーション専門職大学(iU)学長の中村伊知哉さんに、IT(情報技術)が学ぶ機会を広げる可能性について聞きました。

中村伊知哉さん

とにかく動く 世界が広がるはず

 人生100年時代、人生後半を意味あるものにするのに学び直しは不可欠だと思います。私は59歳の今年、情報経営イノベーション専門職大学(iU)を開学したのですが、留学生も来るだろうと中国語を始めました。定年後の学びは、人生最大のエンターテインメントになると思います。

 新型コロナで最も変わったのは教育です。オンライン授業が当たり前になり、学校に行かなくても勉強できる時代が一気に来た。リアルの教室で学ぶ意味も、問い直されています。今後はリアルとネットが融合した、ハイブリッドな学びが主流になるでしょうね。

中村伊知哉さん

 私は年配の皆さんが、IT(情報技術)社会の弱者だとは思いません。経験や知恵を持つシニアがITを味方にすれば、むしろ最強でしょう。

 学びたいのに迷っている人は、できない理由を探すのではなく、とにかく動くことです。学びたい気持ちさえあれば、ネットの世界には情報も教材も無料で転がっていますから。ユーチューブでも何でも、最初の接点さえ見つかれば、そこから次々とつながり、世界は広がるはず。それこそがネットの特徴なのです。

 分からないことは若者に聞けばよいこと。聞いてみれば簡単なものです。自治体や学校にはぜひ、シニアと若者が共に学べる場をつくって欲しいですね。

 実は本学には今年、2組の親子が入学しています。それは、私にとっても想定外のニーズだったのですが、素晴らしいことだと思いませんか?

  • 中村 伊知哉(なかむら・いちや)

    情報経営イノベーション専門職大学(iU)学長

    1961年生まれ。京都大学経済学部卒。慶應義塾大学で博士号取得(政策・メディア)。 1984年、ロックバンド「少年ナイフ」のディレクターを経て郵政省入省。1998年 MITメディアラボ客員教授。2002年 スタンフォード日本センター研究所長。2006年 慶應義塾大学教授。2020年4月よりiU(情報経営イノベーション専門職大学)学長。

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